メリットがある一方で、退職をメール・LINEで切り出すことに対してデメリットもあります。 主なデメリットは、2つです。
- 失礼だと怒られるかもしれない
- 返信が来ないリスクがある
順番に、解説します。
1.失礼だと怒られる可能性がある
上司に、メールでの報告は失礼だと怒られるかもしれません。 直接話さず、メールで連絡するのを嫌う上司もいます。昔気質の方であれば、直接口頭で退職の相談をしたほうが良いでしょう。
メールを送るときも文章だと誤解が生まれやすいので、シンプルに作成してください。 また、感謝や謝罪の言葉を忘れず、誠意が伝わるように伝えます。
返信が来ないリスクがある
本来退職の意思を伝える際には、上司と対面した上で行うのがマナーとされています。
メールやLINEといった通信手段は対面よりも軽く見られがちのため、上司は「本気で退職する意思はない」と判断するかもしれません。
したがって、メールやLINEで退職を切り出した場合、返信が来ない可能性があります。
退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイント6つ
退職を急にメール・LINEで切り出すのはおすすめしません。
しかし、どうしてもメールやLINEで伝えなければならない場合は、円満退職をするためのポイントを守りましょう。 この章では、退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイントを6つ紹介します。
- 直属の上司に送る
- 繁忙期をなるべく避ける
- 1ヶ月以上前に相談する
- メールで伝えなければならない理由を添える
- 退職の宣言はしない
- 不満をストレートに伝えない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.直属の上司に送る
必ず直属の上司にメール・LINEを送りましょう。直属の上司を避け、さらに上の上司や人事など他の人に退職を伝えるのはNGです。
なぜなら、上司の評価を下げてしまうことになり、あなたへの当たりがキツくなることが考えられるからです。評価を下げなかったとしても、失礼なやつという印象を与えてしまいます。
「最終出勤日まで会社に通うのが苦痛だ」とならないためにも、直属の上司にメールでアポを取り相談の時間を作ってもらいましょう。
2.繁忙期をなるべく避ける
忙しい時は、誰しも心に余裕がないので、繁忙期は避けるようにしましょう。 人手不足が顕著な繁忙期に退職を伝えた場合、上司に責められたり後回しにされたりする可能性が上がります。
また、強い引き止めに合ってしまうと申し訳なく、退職を諦めてしまう方もいるでしょう。 繁忙期で通常業務が忙しいのに、後任者を探したり退職手続きをしたりするのは大変です。
お互いが余裕を持って話せるように、繁忙期を避けるようにしましょう。
3.1ヶ月以上前に相談する
可能であれば、1ヶ月以上前に相談するようにしましょう。というのも、退職を伝える時期が早ければ、引き継ぎなどをしっかりと行えるからです。
「無責任に仕事を辞めた」という印象を持たれないためにも、余裕を持って行動しましょう。 法律上は2週間前に退職の旨を伝えれば、会社を辞めることは可能です。
しかし、会社にはそれぞれ就業規則があるので、それに則って準備をした方が円満退職しやすいです。 まずは、就業規則を確認してみてください。
4.メールで伝えなければならない理由を添える
メールやLINEで退職を伝える場合は、必ずその理由についても添えてください。理由がなかった場合「社会常識に欠けている」「ふざけて言っているのか」といった印象を与えかねません。
また、後々のトラブルを避けるために、嘘の理由はいわないようにしましょう。
5.退職の宣言はしない
会社の都合を聞く前に、一方的に退職を宣言したり退職日を断言するのはおすすめできません。
あなたが退職をした際に代わりの人員を用意する期間も必要ですし、上司が非協力的になる可能性があります。
特に繁忙期に強い伝え方をした場合、退職が認められない可能性が高くなります。 退職日を伝える際は、何月何日あたりといったように多少は幅を持たせた伝え方をした方が良いでしょう。
6.不満をストレートに伝えない
退職を切り出す際に、退職理由について聞かれることがあります。また、退職届には一身上の都合と書きますが、その言葉だけでは納得しない方が大半です。
退職理由については、職場や人間関係への不満をストレートに伝えないようにしましょう。 理由によっては、言われた上司が感情的になる可能性が高くなるからです。
前向きな理由に言い換えて伝えた方が、上司も退職後のあなたを心から応援しやすくなります。
退職理由を伝える場合のメール例
退職についてメールで切り出すだけでなく、伝えてそのまま辞めたいと考える方もいるでしょう。
ただ、上司や職場で働く方にお世話になった気持ちがある場合に、なるべく円満に辞める場合は伝え方に注意する必要があります。 そこで、退職理由を伝える場合のメール例について紹介します。
- 人間関係が原因で退職する場合のメール例
- 仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
- 体調不良で退職する場合のメール例
- 職場環境に不満があって退職する場合のメール例
- 給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
前向きな退職理由の伝え方について悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。
人間関係が原因で退職する場合のメール例
人間関係が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 以前より「もう少し周囲と協力して進められる環境で働きたい」と思っていました。そのため、このような形でご連絡させていただきました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
人間関係で退職する理由としては、「みんなで同じ目標を持って働ける仕事がしたい」といった伝え方もできます。
仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
仕事の相性が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 退職する理由としては「新しい仕事へ挑戦したい」と考えたからです。現職の仕事でもさまざまな経験はできていますが、やりたいと思ったことに挑戦したい気持ちが強くなり決断しました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
ほかにも、「視野を広げたい」「今後のスキルアップのために仕事を変えたい」などの理由があります。
体調不良で退職する場合のメール例
体調不良で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 体調不良が続いたため、医師からすぐに治療すべきと診断を受けました。一度休んだ上での復職も考えましたが、ご迷惑がかかってはならないと考え、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
具体的な病名は必ずしも出す必要はありません。医師の診断を受けた場合であれば、引き止められる可能性も低くなるでしょう。
職場環境に不満があって退職する場合のメール例
職場環境に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 現在の残業時間が〇時間を超えており、体力的に厳しいため、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
残業時間が長い、休日出勤が多いなどストレートに伝えるのはおすすめできません。「体力的に厳しい」「家族との時間を持ちたい」などの理由を伝えるようにしましょう。
給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
給与や待遇面に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 より成果に応じて報酬をいただける企業で、自分の可能性を試したいと考えたため、退職したいと考えております。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
給与や待遇面に不満がある場合も、そのままストレートにぶつけるのはおすすめできません。なぜなら、改善するからといって強く引き止められる可能性があるからです。
給与交渉をするつもりがないのであれば、ストレートに伝えない方が良いでしょう。
直接退職を切り出せないなら退職代行サービスの利用がおすすめ
どうしても、自分で伝えるのが不安だという方は、退職代行がおすすめです。
退職代行は、利用者の代わりに退職の意志を伝えてくれたり、手続きをしてくれたりするサービスです。 この章では、退職代行を利用する3つのメリットを紹介します。
- 最短当日で会社を辞められる
- 自分の代わりに退職を伝えてくれる
- 退職理由を考える必要がない
順番にみていきましょう。
1.最短当日で会社を辞められる
退職代行サービスを使えば、辞めたい日からサクッと退職できます。メールやLINEと違って、上司からの返信を待つ必要がありません。
普通に辞めようとすると、引継ぎなどもあり1ヶ月ほどは出社するケースがほとんど。いますぐにでも退職したい方にとっては、憂鬱ですよね。
代行業者によって異なりますが、24時間対応のサービスであれば当日に辞められます。 例えば、深夜3時に依頼しても、当日中に退職できる会社もあります。
2.自分の代わりに退職を伝えてくれる
退職代行サービスを申し込んだ後は会社の人とやり取りする必要はありません。
なぜなら、退職の申し出から、退職手続きの進め方まですべて退職代行業者が手続きを進めてくれるからです。
「上司を見るだけで憂鬱になってしまう」「上司の顔を見たら怖くて上手く話せない」という方であっても、直接話をする必要はないので安心して辞められます。
3.退職理由を考える必要がない
職場が気まずい、上司が怖いなどの理由は伝えにくいもの。理由を問い詰められて上手く応えられずに「もう少し考えてごらん」と言われてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか?
退職代行を利用する場合、退職理由を考える必要がありません。退職したいとエージェントに伝えるだけで手続きが進むので、ストレスが大幅に減らせます。
退職したい側にとっては、退職を切り出す手段としてメール・LINEを送るのは良い手段の1つです。 その理由は、上司に退職について話し合う時間をとってもらえるから。
また、事前に話し合う日時が決まっていたら緊張することなく、よりスムーズに言いたいことを伝えられます。
とはいえ、世間一般的には直接退職を伝えるのがマナーであると考えられているため、メール・LINEで退職を伝えるのはおすすめの方法とはいえません。
メール・LINEを送っても読まなかったことにされる可能性もあります。 そのような状況を避ける手段として「相談したいことがある」と上司にアポをとるメール・LINEを送ると良いでしょう。
まずは、時間を作ってもらうことから始めましょう。
【場面別】退職を切り出すメール・LINE例5選
この章では、場面別に上司に送る退職を切り出すメール・LINEの例文を5つ紹介します。
- 上司にアポをとるメール
- なんとなく退職がバレている場合
- 上司が時間をとってくれない場合
- 上司が怖くて直接退職を伝えられない場合
- 退職の意志を伝える場合
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
上司にアポを取るメール
退職を伝えるために、まず上司にアポを取りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 ご相談したいことがあるので、ご都合の良い時間をお伺いできればと思います。 私は、 ◯月◯日 10:00~12:00 ◯月◯日 終日 ◯月◯日 午後 ◯月◯日 終日 が可能です。上記の日程内でご都合が着く日はございますか。 お忙しいところ恐縮ですが、●日までにご連絡いただけますと幸いです。 署名 |
上司が指定してきた日程が全て都合が悪いと、何度もメールやLINEのやりとりをしなければなりません。
お互いの手間を省くためにも、確実に空いている日程をいくつか提示して選んでもらうようにしましょう。
また、上司の予定表を確認できるのであれば、事前にチェックしておくのがおすすめです。 簡潔に書くことを心がけてください。
なんとなく退職がバレている場合
アポのメールやLINEを送ったときに、「退職を考えているのかも」と上司になんとなくバレている場合のメールを紹介します。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 ご相談したいことがあるので、ご都合の良い時間をお伺いできればと思います。 私は、 ◯月◯日 10:00~12:00 ◯月◯日 終日 ◯月◯日 午後 ◯月◯日 終日 が可能です。上記の日程内でご都合が着く日はございますか。 お忙しいところ恐縮ですが、●日までにご連絡いただけますと幸いです。 署名 |
退職かどうかを聞かれた場合は、嘘をつく必要はありません。嘘をついてしまうと、面談のときに「なぜ退職じゃないと言ったんだ」と責められる可能性があります。
素直に仕事を辞めることにした旨を伝えましょう。 ここでのポイントは、詳細を詳しく書かないことです。退職理由によっては、強い引き止めにあってしまう可能性があります。
上司が時間をとってくれない場合
上司に相談のメールを送っても忙しいの一点張りで、時間を作ってもらえない時があります。このまま、上司の時間ができるまで待っていたらいつまでたっても退職できません。
また、上司の時間ができるのを待っていたのでは、希望する退職日までに退職できない可能性があります。
退職を決意したのであれば、繁忙期など相談しにくい時期を除いて、退職したい旨をメール・LINEで伝えてしまいましょう。
件名:退職のご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 メール(LINE)でのご報告になってしまい、大変申し訳ございません。 誠に恐縮ですが、退職の意思が固まったのでご報告申し上げます。 一度、詳しい退職理由と手続きに関してご相談させて頂きたいです。 10分ほどで構いませんので、お時間を作って頂けないでしょうか。その際に必要な書類などがございましたら、事前に準備をしておきます。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
退職したい日まであまり日数がない方は、退職希望日をメールに入れても良いでしょう。 メール・LINEでの報告になってしまったことに対するお詫びの言葉は必須です。
上司が怖くて直接退職を伝えられない場合
直接上司に伝えるのがマナーだと分かっていても、上司に伝えるのが怖くてできないと言う方もいますよね。 退職の意思を伝えないといつまでも辞められないので、メール・LINEで送ってしまいましょう。
件名:退職のご相談 |
〇〇(上司の名前) いつもお世話になっております。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、退職する意思が固まったのでご報告申し上げます。 一度、詳しい退職理由と手続きに関してご相談させて頂きたいです。 10分ほどで構いませんので、お時間を作って頂けないでしょうか。その際に必要な書類などがございましたら、事前に準備をしておきます。 メールでのご報告となり、大変申し訳ございません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
件名では「ご相談」と書いていますが、内容自体は報告をしなければいけません。相談だと引き止める余地があると考えられてしまうからです。
自分で退職を切り出すメール・LINEを考えるときは、報告事項として伝えられるように注意しましょう。
退職の意志を伝える場合
精神が疲弊しきっていて直接退職を伝えるのが難しい場合は、メールやLINEを使いましょう。
件名:退職のお願い |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、◯月末で退職させていただきたくご連絡しました。 体調不良が続き、医師から「しばらく治療に専念すべき」との診断を受けました。自身も一度休み、完全に治療を終えてから今後のことを考えたいと思っております。 大変ご迷惑をおかけいたしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご報告となり、大変申し訳ございません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
退職の意志を伝える際には、直接連絡できないことを謝罪します。そのうえで、メールやLINEでの報告になる理由を伝えましょう。
退職をメール・LINEで切り出すメリット3つ
退職をメール・LINEで切り出すメリットは、主に3つあります。
- 上司に時間を作ってもらえる
- 心の準備ができる
- 退職するかしないかをうやむやにされない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.上司に時間を作ってもらえる
メール・LINEでアポを取ることによって、上司に時間を作ってもらえます。 退職の意思が固まったからと、突然上司の元に話に行っても相談のタイミングが悪いと、後回しにされがちです。
また、退職したいことに気づいた上司があなたを引き止めようとするかもしれません。
あなたのための時間を取っていれば、うやむやにされる可能性は低いので、退職の意思を伝える時間は十分あります。
2.心の準備ができる
上司がどんなに良い人であろうと、悪い人であろうと、退職の報告は嫌な作業です。
「優しい上司に迷惑をかけてしまう」と罪悪感を覚えたり、「みんなの前で怒鳴られたらどうしよう」と恐怖を感じたりすることも。
さまざまな想像が膨らんでしまい、なかなか言い出せない方も多いでしょう。 しかし、上司との面談日時が決まってしまえば、やるしかありません。
台本を作ったり、確認事項をまとめたりして心の準備をしましょう。
3.退職するかしないかをうやむやにされない
相談する機会を設けることで、退職するかしないかをうやむやにされません。なぜなら、しっかりと上司に退職の意思を伝えることができるからです。
メール・LINEでアポをとれば、上司と話す時間を確実に得られます。 あとは、退職を報告して今後の方針を話し合うだけで問題ありません。
退職をメール・LINEで切り出すデメリット2つ
メリットがある一方で、退職をメール・LINEで切り出すことに対してデメリットもあります。 主なデメリットは、2つです。
- 失礼だと怒られるかもしれない
- 返信が来ないリスクがある
順番に、解説します。
1.失礼だと怒られる可能性がある
上司に、メールでの報告は失礼だと怒られるかもしれません。 直接話さず、メールで連絡するのを嫌う上司もいます。昔気質の方であれば、直接口頭で退職の相談をしたほうが良いでしょう。
メールを送るときも文章だと誤解が生まれやすいので、シンプルに作成してください。 また、感謝や謝罪の言葉を忘れず、誠意が伝わるように伝えます。
返信が来ないリスクがある
本来退職の意思を伝える際には、上司と対面した上で行うのがマナーとされています。
メールやLINEといった通信手段は対面よりも軽く見られがちのため、上司は「本気で退職する意思はない」と判断するかもしれません。
したがって、メールやLINEで退職を切り出した場合、返信が来ない可能性があります。
退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイント6つ
退職を急にメール・LINEで切り出すのはおすすめしません。
しかし、どうしてもメールやLINEで伝えなければならない場合は、円満退職をするためのポイントを守りましょう。 この章では、退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイントを6つ紹介します。
- 直属の上司に送る
- 繁忙期をなるべく避ける
- 1ヶ月以上前に相談する
- メールで伝えなければならない理由を添える
- 退職の宣言はしない
- 不満をストレートに伝えない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.直属の上司に送る
必ず直属の上司にメール・LINEを送りましょう。直属の上司を避け、さらに上の上司や人事など他の人に退職を伝えるのはNGです。
なぜなら、上司の評価を下げてしまうことになり、あなたへの当たりがキツくなることが考えられるからです。評価を下げなかったとしても、失礼なやつという印象を与えてしまいます。
「最終出勤日まで会社に通うのが苦痛だ」とならないためにも、直属の上司にメールでアポを取り相談の時間を作ってもらいましょう。
2.繁忙期をなるべく避ける
忙しい時は、誰しも心に余裕がないので、繁忙期は避けるようにしましょう。 人手不足が顕著な繁忙期に退職を伝えた場合、上司に責められたり後回しにされたりする可能性が上がります。
また、強い引き止めに合ってしまうと申し訳なく、退職を諦めてしまう方もいるでしょう。 繁忙期で通常業務が忙しいのに、後任者を探したり退職手続きをしたりするのは大変です。
お互いが余裕を持って話せるように、繁忙期を避けるようにしましょう。
3.1ヶ月以上前に相談する
可能であれば、1ヶ月以上前に相談するようにしましょう。というのも、退職を伝える時期が早ければ、引き継ぎなどをしっかりと行えるからです。
「無責任に仕事を辞めた」という印象を持たれないためにも、余裕を持って行動しましょう。 法律上は2週間前に退職の旨を伝えれば、会社を辞めることは可能です。
しかし、会社にはそれぞれ就業規則があるので、それに則って準備をした方が円満退職しやすいです。 まずは、就業規則を確認してみてください。
4.メールで伝えなければならない理由を添える
メールやLINEで退職を伝える場合は、必ずその理由についても添えてください。理由がなかった場合「社会常識に欠けている」「ふざけて言っているのか」といった印象を与えかねません。
また、後々のトラブルを避けるために、嘘の理由はいわないようにしましょう。
5.退職の宣言はしない
会社の都合を聞く前に、一方的に退職を宣言したり退職日を断言するのはおすすめできません。
あなたが退職をした際に代わりの人員を用意する期間も必要ですし、上司が非協力的になる可能性があります。
特に繁忙期に強い伝え方をした場合、退職が認められない可能性が高くなります。 退職日を伝える際は、何月何日あたりといったように多少は幅を持たせた伝え方をした方が良いでしょう。
6.不満をストレートに伝えない
退職を切り出す際に、退職理由について聞かれることがあります。また、退職届には一身上の都合と書きますが、その言葉だけでは納得しない方が大半です。
退職理由については、職場や人間関係への不満をストレートに伝えないようにしましょう。 理由によっては、言われた上司が感情的になる可能性が高くなるからです。
前向きな理由に言い換えて伝えた方が、上司も退職後のあなたを心から応援しやすくなります。
退職理由を伝える場合のメール例
退職についてメールで切り出すだけでなく、伝えてそのまま辞めたいと考える方もいるでしょう。
ただ、上司や職場で働く方にお世話になった気持ちがある場合に、なるべく円満に辞める場合は伝え方に注意する必要があります。 そこで、退職理由を伝える場合のメール例について紹介します。
- 人間関係が原因で退職する場合のメール例
- 仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
- 体調不良で退職する場合のメール例
- 職場環境に不満があって退職する場合のメール例
- 給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
前向きな退職理由の伝え方について悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。
人間関係が原因で退職する場合のメール例
人間関係が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 以前より「もう少し周囲と協力して進められる環境で働きたい」と思っていました。そのため、このような形でご連絡させていただきました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
人間関係で退職する理由としては、「みんなで同じ目標を持って働ける仕事がしたい」といった伝え方もできます。
仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
仕事の相性が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 退職する理由としては「新しい仕事へ挑戦したい」と考えたからです。現職の仕事でもさまざまな経験はできていますが、やりたいと思ったことに挑戦したい気持ちが強くなり決断しました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
ほかにも、「視野を広げたい」「今後のスキルアップのために仕事を変えたい」などの理由があります。
体調不良で退職する場合のメール例
体調不良で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 体調不良が続いたため、医師からすぐに治療すべきと診断を受けました。一度休んだ上での復職も考えましたが、ご迷惑がかかってはならないと考え、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
具体的な病名は必ずしも出す必要はありません。医師の診断を受けた場合であれば、引き止められる可能性も低くなるでしょう。
職場環境に不満があって退職する場合のメール例
職場環境に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 現在の残業時間が〇時間を超えており、体力的に厳しいため、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
残業時間が長い、休日出勤が多いなどストレートに伝えるのはおすすめできません。「体力的に厳しい」「家族との時間を持ちたい」などの理由を伝えるようにしましょう。
給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
給与や待遇面に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 より成果に応じて報酬をいただける企業で、自分の可能性を試したいと考えたため、退職したいと考えております。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
給与や待遇面に不満がある場合も、そのままストレートにぶつけるのはおすすめできません。なぜなら、改善するからといって強く引き止められる可能性があるからです。
給与交渉をするつもりがないのであれば、ストレートに伝えない方が良いでしょう。
直接退職を切り出せないなら退職代行サービスの利用がおすすめ
どうしても、自分で伝えるのが不安だという方は、退職代行がおすすめです。
退職代行は、利用者の代わりに退職の意志を伝えてくれたり、手続きをしてくれたりするサービスです。 この章では、退職代行を利用する3つのメリットを紹介します。
- 最短当日で会社を辞められる
- 自分の代わりに退職を伝えてくれる
- 退職理由を考える必要がない
順番にみていきましょう。
1.最短当日で会社を辞められる
退職代行サービスを使えば、辞めたい日からサクッと退職できます。メールやLINEと違って、上司からの返信を待つ必要がありません。
普通に辞めようとすると、引継ぎなどもあり1ヶ月ほどは出社するケースがほとんど。いますぐにでも退職したい方にとっては、憂鬱ですよね。
代行業者によって異なりますが、24時間対応のサービスであれば当日に辞められます。 例えば、深夜3時に依頼しても、当日中に退職できる会社もあります。
2.自分の代わりに退職を伝えてくれる
退職代行サービスを申し込んだ後は会社の人とやり取りする必要はありません。
なぜなら、退職の申し出から、退職手続きの進め方まですべて退職代行業者が手続きを進めてくれるからです。
「上司を見るだけで憂鬱になってしまう」「上司の顔を見たら怖くて上手く話せない」という方であっても、直接話をする必要はないので安心して辞められます。
3.退職理由を考える必要がない
職場が気まずい、上司が怖いなどの理由は伝えにくいもの。理由を問い詰められて上手く応えられずに「もう少し考えてごらん」と言われてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか?
退職代行を利用する場合、退職理由を考える必要がありません。退職したいとエージェントに伝えるだけで手続きが進むので、ストレスが大幅に減らせます。
「退職を切り出すメール・LINEってどうやって書けば良いの?」
「メール・LINEで退職する旨を伝えても良いのかな?」
「上司が忙しくてなかなか捕まらない。どうやって退職の意思を伝えよう…」
と悩んでいませんか。
メール・LINEで退職の意思を伝えるのはおすすめしません。しかし、メールやLINEを使って退職を伝えるアポをとるのは問題ないでしょう。
とはいえ、どのようにアポを取ればスムーズに退職の話ができるのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか? この記事では、
- 退職を切り出すメール・LINEでの例文
- メール・LINEで送る際のポイント
- そのまま退職する際の例文
などを詳しく紹介します。
この記事を読めば、メール・LINEでアポを取る方法がわかるので、円満に退職できる可能性が高くなります。ぜひ参考にしてくださいね。
退職を切り出す手段としてメール・LINEは法律上問題ない
退職したい側にとっては、退職を切り出す手段としてメール・LINEを送るのは良い手段の1つです。 その理由は、上司に退職について話し合う時間をとってもらえるから。
また、事前に話し合う日時が決まっていたら緊張することなく、よりスムーズに言いたいことを伝えられます。
とはいえ、世間一般的には直接退職を伝えるのがマナーであると考えられているため、メール・LINEで退職を伝えるのはおすすめの方法とはいえません。
メール・LINEを送っても読まなかったことにされる可能性もあります。 そのような状況を避ける手段として「相談したいことがある」と上司にアポをとるメール・LINEを送ると良いでしょう。
まずは、時間を作ってもらうことから始めましょう。
【場面別】退職を切り出すメール・LINE例5選
この章では、場面別に上司に送る退職を切り出すメール・LINEの例文を5つ紹介します。
- 上司にアポをとるメール
- なんとなく退職がバレている場合
- 上司が時間をとってくれない場合
- 上司が怖くて直接退職を伝えられない場合
- 退職の意志を伝える場合
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
上司にアポを取るメール
退職を伝えるために、まず上司にアポを取りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 ご相談したいことがあるので、ご都合の良い時間をお伺いできればと思います。 私は、 ◯月◯日 10:00~12:00 ◯月◯日 終日 ◯月◯日 午後 ◯月◯日 終日 が可能です。上記の日程内でご都合が着く日はございますか。 お忙しいところ恐縮ですが、●日までにご連絡いただけますと幸いです。 署名 |
上司が指定してきた日程が全て都合が悪いと、何度もメールやLINEのやりとりをしなければなりません。
お互いの手間を省くためにも、確実に空いている日程をいくつか提示して選んでもらうようにしましょう。
また、上司の予定表を確認できるのであれば、事前にチェックしておくのがおすすめです。 簡潔に書くことを心がけてください。
なんとなく退職がバレている場合
アポのメールやLINEを送ったときに、「退職を考えているのかも」と上司になんとなくバレている場合のメールを紹介します。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 ご相談したいことがあるので、ご都合の良い時間をお伺いできればと思います。 私は、 ◯月◯日 10:00~12:00 ◯月◯日 終日 ◯月◯日 午後 ◯月◯日 終日 が可能です。上記の日程内でご都合が着く日はございますか。 お忙しいところ恐縮ですが、●日までにご連絡いただけますと幸いです。 署名 |
退職かどうかを聞かれた場合は、嘘をつく必要はありません。嘘をついてしまうと、面談のときに「なぜ退職じゃないと言ったんだ」と責められる可能性があります。
素直に仕事を辞めることにした旨を伝えましょう。 ここでのポイントは、詳細を詳しく書かないことです。退職理由によっては、強い引き止めにあってしまう可能性があります。
上司が時間をとってくれない場合
上司に相談のメールを送っても忙しいの一点張りで、時間を作ってもらえない時があります。このまま、上司の時間ができるまで待っていたらいつまでたっても退職できません。
また、上司の時間ができるのを待っていたのでは、希望する退職日までに退職できない可能性があります。
退職を決意したのであれば、繁忙期など相談しにくい時期を除いて、退職したい旨をメール・LINEで伝えてしまいましょう。
件名:退職のご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 メール(LINE)でのご報告になってしまい、大変申し訳ございません。 誠に恐縮ですが、退職の意思が固まったのでご報告申し上げます。 一度、詳しい退職理由と手続きに関してご相談させて頂きたいです。 10分ほどで構いませんので、お時間を作って頂けないでしょうか。その際に必要な書類などがございましたら、事前に準備をしておきます。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
退職したい日まであまり日数がない方は、退職希望日をメールに入れても良いでしょう。 メール・LINEでの報告になってしまったことに対するお詫びの言葉は必須です。
上司が怖くて直接退職を伝えられない場合
直接上司に伝えるのがマナーだと分かっていても、上司に伝えるのが怖くてできないと言う方もいますよね。 退職の意思を伝えないといつまでも辞められないので、メール・LINEで送ってしまいましょう。
件名:退職のご相談 |
〇〇(上司の名前) いつもお世話になっております。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、退職する意思が固まったのでご報告申し上げます。 一度、詳しい退職理由と手続きに関してご相談させて頂きたいです。 10分ほどで構いませんので、お時間を作って頂けないでしょうか。その際に必要な書類などがございましたら、事前に準備をしておきます。 メールでのご報告となり、大変申し訳ございません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
件名では「ご相談」と書いていますが、内容自体は報告をしなければいけません。相談だと引き止める余地があると考えられてしまうからです。
自分で退職を切り出すメール・LINEを考えるときは、報告事項として伝えられるように注意しましょう。
退職の意志を伝える場合
精神が疲弊しきっていて直接退職を伝えるのが難しい場合は、メールやLINEを使いましょう。
件名:退職のお願い |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、◯月末で退職させていただきたくご連絡しました。 体調不良が続き、医師から「しばらく治療に専念すべき」との診断を受けました。自身も一度休み、完全に治療を終えてから今後のことを考えたいと思っております。 大変ご迷惑をおかけいたしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご報告となり、大変申し訳ございません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
退職の意志を伝える際には、直接連絡できないことを謝罪します。そのうえで、メールやLINEでの報告になる理由を伝えましょう。
退職をメール・LINEで切り出すメリット3つ
退職をメール・LINEで切り出すメリットは、主に3つあります。
- 上司に時間を作ってもらえる
- 心の準備ができる
- 退職するかしないかをうやむやにされない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.上司に時間を作ってもらえる
メール・LINEでアポを取ることによって、上司に時間を作ってもらえます。 退職の意思が固まったからと、突然上司の元に話に行っても相談のタイミングが悪いと、後回しにされがちです。
また、退職したいことに気づいた上司があなたを引き止めようとするかもしれません。
あなたのための時間を取っていれば、うやむやにされる可能性は低いので、退職の意思を伝える時間は十分あります。
2.心の準備ができる
上司がどんなに良い人であろうと、悪い人であろうと、退職の報告は嫌な作業です。
「優しい上司に迷惑をかけてしまう」と罪悪感を覚えたり、「みんなの前で怒鳴られたらどうしよう」と恐怖を感じたりすることも。
さまざまな想像が膨らんでしまい、なかなか言い出せない方も多いでしょう。 しかし、上司との面談日時が決まってしまえば、やるしかありません。
台本を作ったり、確認事項をまとめたりして心の準備をしましょう。
3.退職するかしないかをうやむやにされない
相談する機会を設けることで、退職するかしないかをうやむやにされません。なぜなら、しっかりと上司に退職の意思を伝えることができるからです。
メール・LINEでアポをとれば、上司と話す時間を確実に得られます。 あとは、退職を報告して今後の方針を話し合うだけで問題ありません。
退職をメール・LINEで切り出すデメリット2つ
メリットがある一方で、退職をメール・LINEで切り出すことに対してデメリットもあります。 主なデメリットは、2つです。
- 失礼だと怒られるかもしれない
- 返信が来ないリスクがある
順番に、解説します。
1.失礼だと怒られる可能性がある
上司に、メールでの報告は失礼だと怒られるかもしれません。 直接話さず、メールで連絡するのを嫌う上司もいます。昔気質の方であれば、直接口頭で退職の相談をしたほうが良いでしょう。
メールを送るときも文章だと誤解が生まれやすいので、シンプルに作成してください。 また、感謝や謝罪の言葉を忘れず、誠意が伝わるように伝えます。
返信が来ないリスクがある
本来退職の意思を伝える際には、上司と対面した上で行うのがマナーとされています。
メールやLINEといった通信手段は対面よりも軽く見られがちのため、上司は「本気で退職する意思はない」と判断するかもしれません。
したがって、メールやLINEで退職を切り出した場合、返信が来ない可能性があります。
退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイント6つ
退職を急にメール・LINEで切り出すのはおすすめしません。
しかし、どうしてもメールやLINEで伝えなければならない場合は、円満退職をするためのポイントを守りましょう。 この章では、退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイントを6つ紹介します。
- 直属の上司に送る
- 繁忙期をなるべく避ける
- 1ヶ月以上前に相談する
- メールで伝えなければならない理由を添える
- 退職の宣言はしない
- 不満をストレートに伝えない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.直属の上司に送る
必ず直属の上司にメール・LINEを送りましょう。直属の上司を避け、さらに上の上司や人事など他の人に退職を伝えるのはNGです。
なぜなら、上司の評価を下げてしまうことになり、あなたへの当たりがキツくなることが考えられるからです。評価を下げなかったとしても、失礼なやつという印象を与えてしまいます。
「最終出勤日まで会社に通うのが苦痛だ」とならないためにも、直属の上司にメールでアポを取り相談の時間を作ってもらいましょう。
2.繁忙期をなるべく避ける
忙しい時は、誰しも心に余裕がないので、繁忙期は避けるようにしましょう。 人手不足が顕著な繁忙期に退職を伝えた場合、上司に責められたり後回しにされたりする可能性が上がります。
また、強い引き止めに合ってしまうと申し訳なく、退職を諦めてしまう方もいるでしょう。 繁忙期で通常業務が忙しいのに、後任者を探したり退職手続きをしたりするのは大変です。
お互いが余裕を持って話せるように、繁忙期を避けるようにしましょう。
3.1ヶ月以上前に相談する
可能であれば、1ヶ月以上前に相談するようにしましょう。というのも、退職を伝える時期が早ければ、引き継ぎなどをしっかりと行えるからです。
「無責任に仕事を辞めた」という印象を持たれないためにも、余裕を持って行動しましょう。 法律上は2週間前に退職の旨を伝えれば、会社を辞めることは可能です。
しかし、会社にはそれぞれ就業規則があるので、それに則って準備をした方が円満退職しやすいです。 まずは、就業規則を確認してみてください。
4.メールで伝えなければならない理由を添える
メールやLINEで退職を伝える場合は、必ずその理由についても添えてください。理由がなかった場合「社会常識に欠けている」「ふざけて言っているのか」といった印象を与えかねません。
また、後々のトラブルを避けるために、嘘の理由はいわないようにしましょう。
5.退職の宣言はしない
会社の都合を聞く前に、一方的に退職を宣言したり退職日を断言するのはおすすめできません。
あなたが退職をした際に代わりの人員を用意する期間も必要ですし、上司が非協力的になる可能性があります。
特に繁忙期に強い伝え方をした場合、退職が認められない可能性が高くなります。 退職日を伝える際は、何月何日あたりといったように多少は幅を持たせた伝え方をした方が良いでしょう。
6.不満をストレートに伝えない
退職を切り出す際に、退職理由について聞かれることがあります。また、退職届には一身上の都合と書きますが、その言葉だけでは納得しない方が大半です。
退職理由については、職場や人間関係への不満をストレートに伝えないようにしましょう。 理由によっては、言われた上司が感情的になる可能性が高くなるからです。
前向きな理由に言い換えて伝えた方が、上司も退職後のあなたを心から応援しやすくなります。
退職理由を伝える場合のメール例
退職についてメールで切り出すだけでなく、伝えてそのまま辞めたいと考える方もいるでしょう。
ただ、上司や職場で働く方にお世話になった気持ちがある場合に、なるべく円満に辞める場合は伝え方に注意する必要があります。 そこで、退職理由を伝える場合のメール例について紹介します。
- 人間関係が原因で退職する場合のメール例
- 仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
- 体調不良で退職する場合のメール例
- 職場環境に不満があって退職する場合のメール例
- 給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
前向きな退職理由の伝え方について悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。
人間関係が原因で退職する場合のメール例
人間関係が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 以前より「もう少し周囲と協力して進められる環境で働きたい」と思っていました。そのため、このような形でご連絡させていただきました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
人間関係で退職する理由としては、「みんなで同じ目標を持って働ける仕事がしたい」といった伝え方もできます。
仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
仕事の相性が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 退職する理由としては「新しい仕事へ挑戦したい」と考えたからです。現職の仕事でもさまざまな経験はできていますが、やりたいと思ったことに挑戦したい気持ちが強くなり決断しました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
ほかにも、「視野を広げたい」「今後のスキルアップのために仕事を変えたい」などの理由があります。
体調不良で退職する場合のメール例
体調不良で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 体調不良が続いたため、医師からすぐに治療すべきと診断を受けました。一度休んだ上での復職も考えましたが、ご迷惑がかかってはならないと考え、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
具体的な病名は必ずしも出す必要はありません。医師の診断を受けた場合であれば、引き止められる可能性も低くなるでしょう。
職場環境に不満があって退職する場合のメール例
職場環境に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 現在の残業時間が〇時間を超えており、体力的に厳しいため、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
残業時間が長い、休日出勤が多いなどストレートに伝えるのはおすすめできません。「体力的に厳しい」「家族との時間を持ちたい」などの理由を伝えるようにしましょう。
給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
給与や待遇面に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 より成果に応じて報酬をいただける企業で、自分の可能性を試したいと考えたため、退職したいと考えております。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
給与や待遇面に不満がある場合も、そのままストレートにぶつけるのはおすすめできません。なぜなら、改善するからといって強く引き止められる可能性があるからです。
給与交渉をするつもりがないのであれば、ストレートに伝えない方が良いでしょう。
直接退職を切り出せないなら退職代行サービスの利用がおすすめ
どうしても、自分で伝えるのが不安だという方は、退職代行がおすすめです。
退職代行は、利用者の代わりに退職の意志を伝えてくれたり、手続きをしてくれたりするサービスです。 この章では、退職代行を利用する3つのメリットを紹介します。
- 最短当日で会社を辞められる
- 自分の代わりに退職を伝えてくれる
- 退職理由を考える必要がない
順番にみていきましょう。
1.最短当日で会社を辞められる
退職代行サービスを使えば、辞めたい日からサクッと退職できます。メールやLINEと違って、上司からの返信を待つ必要がありません。
普通に辞めようとすると、引継ぎなどもあり1ヶ月ほどは出社するケースがほとんど。いますぐにでも退職したい方にとっては、憂鬱ですよね。
代行業者によって異なりますが、24時間対応のサービスであれば当日に辞められます。 例えば、深夜3時に依頼しても、当日中に退職できる会社もあります。
2.自分の代わりに退職を伝えてくれる
退職代行サービスを申し込んだ後は会社の人とやり取りする必要はありません。
なぜなら、退職の申し出から、退職手続きの進め方まですべて退職代行業者が手続きを進めてくれるからです。
「上司を見るだけで憂鬱になってしまう」「上司の顔を見たら怖くて上手く話せない」という方であっても、直接話をする必要はないので安心して辞められます。
3.退職理由を考える必要がない
職場が気まずい、上司が怖いなどの理由は伝えにくいもの。理由を問い詰められて上手く応えられずに「もう少し考えてごらん」と言われてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか?
退職代行を利用する場合、退職理由を考える必要がありません。退職したいとエージェントに伝えるだけで手続きが進むので、ストレスが大幅に減らせます。
「退職を切り出すメール・LINEってどうやって書けば良いの?」
「メール・LINEで退職する旨を伝えても良いのかな?」
「上司が忙しくてなかなか捕まらない。どうやって退職の意思を伝えよう…」
と悩んでいませんか。
メール・LINEで退職の意思を伝えるのはおすすめしません。しかし、メールやLINEを使って退職を伝えるアポをとるのは問題ないでしょう。
とはいえ、どのようにアポを取ればスムーズに退職の話ができるのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか? この記事では、
- 退職を切り出すメール・LINEでの例文
- メール・LINEで送る際のポイント
- そのまま退職する際の例文
などを詳しく紹介します。
この記事を読めば、メール・LINEでアポを取る方法がわかるので、円満に退職できる可能性が高くなります。ぜひ参考にしてくださいね。
退職を切り出す手段としてメール・LINEは法律上問題ない
退職したい側にとっては、退職を切り出す手段としてメール・LINEを送るのは良い手段の1つです。 その理由は、上司に退職について話し合う時間をとってもらえるから。
また、事前に話し合う日時が決まっていたら緊張することなく、よりスムーズに言いたいことを伝えられます。
とはいえ、世間一般的には直接退職を伝えるのがマナーであると考えられているため、メール・LINEで退職を伝えるのはおすすめの方法とはいえません。
メール・LINEを送っても読まなかったことにされる可能性もあります。 そのような状況を避ける手段として「相談したいことがある」と上司にアポをとるメール・LINEを送ると良いでしょう。
まずは、時間を作ってもらうことから始めましょう。
【場面別】退職を切り出すメール・LINE例5選
この章では、場面別に上司に送る退職を切り出すメール・LINEの例文を5つ紹介します。
- 上司にアポをとるメール
- なんとなく退職がバレている場合
- 上司が時間をとってくれない場合
- 上司が怖くて直接退職を伝えられない場合
- 退職の意志を伝える場合
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
上司にアポを取るメール
退職を伝えるために、まず上司にアポを取りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 ご相談したいことがあるので、ご都合の良い時間をお伺いできればと思います。 私は、 ◯月◯日 10:00~12:00 ◯月◯日 終日 ◯月◯日 午後 ◯月◯日 終日 が可能です。上記の日程内でご都合が着く日はございますか。 お忙しいところ恐縮ですが、●日までにご連絡いただけますと幸いです。 署名 |
上司が指定してきた日程が全て都合が悪いと、何度もメールやLINEのやりとりをしなければなりません。
お互いの手間を省くためにも、確実に空いている日程をいくつか提示して選んでもらうようにしましょう。
また、上司の予定表を確認できるのであれば、事前にチェックしておくのがおすすめです。 簡潔に書くことを心がけてください。
なんとなく退職がバレている場合
アポのメールやLINEを送ったときに、「退職を考えているのかも」と上司になんとなくバレている場合のメールを紹介します。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 ご相談したいことがあるので、ご都合の良い時間をお伺いできればと思います。 私は、 ◯月◯日 10:00~12:00 ◯月◯日 終日 ◯月◯日 午後 ◯月◯日 終日 が可能です。上記の日程内でご都合が着く日はございますか。 お忙しいところ恐縮ですが、●日までにご連絡いただけますと幸いです。 署名 |
退職かどうかを聞かれた場合は、嘘をつく必要はありません。嘘をついてしまうと、面談のときに「なぜ退職じゃないと言ったんだ」と責められる可能性があります。
素直に仕事を辞めることにした旨を伝えましょう。 ここでのポイントは、詳細を詳しく書かないことです。退職理由によっては、強い引き止めにあってしまう可能性があります。
上司が時間をとってくれない場合
上司に相談のメールを送っても忙しいの一点張りで、時間を作ってもらえない時があります。このまま、上司の時間ができるまで待っていたらいつまでたっても退職できません。
また、上司の時間ができるのを待っていたのでは、希望する退職日までに退職できない可能性があります。
退職を決意したのであれば、繁忙期など相談しにくい時期を除いて、退職したい旨をメール・LINEで伝えてしまいましょう。
件名:退職のご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 メール(LINE)でのご報告になってしまい、大変申し訳ございません。 誠に恐縮ですが、退職の意思が固まったのでご報告申し上げます。 一度、詳しい退職理由と手続きに関してご相談させて頂きたいです。 10分ほどで構いませんので、お時間を作って頂けないでしょうか。その際に必要な書類などがございましたら、事前に準備をしておきます。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
退職したい日まであまり日数がない方は、退職希望日をメールに入れても良いでしょう。 メール・LINEでの報告になってしまったことに対するお詫びの言葉は必須です。
上司が怖くて直接退職を伝えられない場合
直接上司に伝えるのがマナーだと分かっていても、上司に伝えるのが怖くてできないと言う方もいますよね。 退職の意思を伝えないといつまでも辞められないので、メール・LINEで送ってしまいましょう。
件名:退職のご相談 |
〇〇(上司の名前) いつもお世話になっております。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、退職する意思が固まったのでご報告申し上げます。 一度、詳しい退職理由と手続きに関してご相談させて頂きたいです。 10分ほどで構いませんので、お時間を作って頂けないでしょうか。その際に必要な書類などがございましたら、事前に準備をしておきます。 メールでのご報告となり、大変申し訳ございません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
件名では「ご相談」と書いていますが、内容自体は報告をしなければいけません。相談だと引き止める余地があると考えられてしまうからです。
自分で退職を切り出すメール・LINEを考えるときは、報告事項として伝えられるように注意しましょう。
退職の意志を伝える場合
精神が疲弊しきっていて直接退職を伝えるのが難しい場合は、メールやLINEを使いましょう。
件名:退職のお願い |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、◯月末で退職させていただきたくご連絡しました。 体調不良が続き、医師から「しばらく治療に専念すべき」との診断を受けました。自身も一度休み、完全に治療を終えてから今後のことを考えたいと思っております。 大変ご迷惑をおかけいたしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご報告となり、大変申し訳ございません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
退職の意志を伝える際には、直接連絡できないことを謝罪します。そのうえで、メールやLINEでの報告になる理由を伝えましょう。
退職をメール・LINEで切り出すメリット3つ
退職をメール・LINEで切り出すメリットは、主に3つあります。
- 上司に時間を作ってもらえる
- 心の準備ができる
- 退職するかしないかをうやむやにされない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.上司に時間を作ってもらえる
メール・LINEでアポを取ることによって、上司に時間を作ってもらえます。 退職の意思が固まったからと、突然上司の元に話に行っても相談のタイミングが悪いと、後回しにされがちです。
また、退職したいことに気づいた上司があなたを引き止めようとするかもしれません。
あなたのための時間を取っていれば、うやむやにされる可能性は低いので、退職の意思を伝える時間は十分あります。
2.心の準備ができる
上司がどんなに良い人であろうと、悪い人であろうと、退職の報告は嫌な作業です。
「優しい上司に迷惑をかけてしまう」と罪悪感を覚えたり、「みんなの前で怒鳴られたらどうしよう」と恐怖を感じたりすることも。
さまざまな想像が膨らんでしまい、なかなか言い出せない方も多いでしょう。 しかし、上司との面談日時が決まってしまえば、やるしかありません。
台本を作ったり、確認事項をまとめたりして心の準備をしましょう。
3.退職するかしないかをうやむやにされない
相談する機会を設けることで、退職するかしないかをうやむやにされません。なぜなら、しっかりと上司に退職の意思を伝えることができるからです。
メール・LINEでアポをとれば、上司と話す時間を確実に得られます。 あとは、退職を報告して今後の方針を話し合うだけで問題ありません。
退職をメール・LINEで切り出すデメリット2つ
メリットがある一方で、退職をメール・LINEで切り出すことに対してデメリットもあります。 主なデメリットは、2つです。
- 失礼だと怒られるかもしれない
- 返信が来ないリスクがある
順番に、解説します。
1.失礼だと怒られる可能性がある
上司に、メールでの報告は失礼だと怒られるかもしれません。 直接話さず、メールで連絡するのを嫌う上司もいます。昔気質の方であれば、直接口頭で退職の相談をしたほうが良いでしょう。
メールを送るときも文章だと誤解が生まれやすいので、シンプルに作成してください。 また、感謝や謝罪の言葉を忘れず、誠意が伝わるように伝えます。
返信が来ないリスクがある
本来退職の意思を伝える際には、上司と対面した上で行うのがマナーとされています。
メールやLINEといった通信手段は対面よりも軽く見られがちのため、上司は「本気で退職する意思はない」と判断するかもしれません。
したがって、メールやLINEで退職を切り出した場合、返信が来ない可能性があります。
退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイント6つ
退職を急にメール・LINEで切り出すのはおすすめしません。
しかし、どうしてもメールやLINEで伝えなければならない場合は、円満退職をするためのポイントを守りましょう。 この章では、退職を切り出すメール・LINEを送るときのポイントを6つ紹介します。
- 直属の上司に送る
- 繁忙期をなるべく避ける
- 1ヶ月以上前に相談する
- メールで伝えなければならない理由を添える
- 退職の宣言はしない
- 不満をストレートに伝えない
それぞれ順番に確認していきましょう。
1.直属の上司に送る
必ず直属の上司にメール・LINEを送りましょう。直属の上司を避け、さらに上の上司や人事など他の人に退職を伝えるのはNGです。
なぜなら、上司の評価を下げてしまうことになり、あなたへの当たりがキツくなることが考えられるからです。評価を下げなかったとしても、失礼なやつという印象を与えてしまいます。
「最終出勤日まで会社に通うのが苦痛だ」とならないためにも、直属の上司にメールでアポを取り相談の時間を作ってもらいましょう。
2.繁忙期をなるべく避ける
忙しい時は、誰しも心に余裕がないので、繁忙期は避けるようにしましょう。 人手不足が顕著な繁忙期に退職を伝えた場合、上司に責められたり後回しにされたりする可能性が上がります。
また、強い引き止めに合ってしまうと申し訳なく、退職を諦めてしまう方もいるでしょう。 繁忙期で通常業務が忙しいのに、後任者を探したり退職手続きをしたりするのは大変です。
お互いが余裕を持って話せるように、繁忙期を避けるようにしましょう。
3.1ヶ月以上前に相談する
可能であれば、1ヶ月以上前に相談するようにしましょう。というのも、退職を伝える時期が早ければ、引き継ぎなどをしっかりと行えるからです。
「無責任に仕事を辞めた」という印象を持たれないためにも、余裕を持って行動しましょう。 法律上は2週間前に退職の旨を伝えれば、会社を辞めることは可能です。
しかし、会社にはそれぞれ就業規則があるので、それに則って準備をした方が円満退職しやすいです。 まずは、就業規則を確認してみてください。
4.メールで伝えなければならない理由を添える
メールやLINEで退職を伝える場合は、必ずその理由についても添えてください。理由がなかった場合「社会常識に欠けている」「ふざけて言っているのか」といった印象を与えかねません。
また、後々のトラブルを避けるために、嘘の理由はいわないようにしましょう。
5.退職の宣言はしない
会社の都合を聞く前に、一方的に退職を宣言したり退職日を断言するのはおすすめできません。
あなたが退職をした際に代わりの人員を用意する期間も必要ですし、上司が非協力的になる可能性があります。
特に繁忙期に強い伝え方をした場合、退職が認められない可能性が高くなります。 退職日を伝える際は、何月何日あたりといったように多少は幅を持たせた伝え方をした方が良いでしょう。
6.不満をストレートに伝えない
退職を切り出す際に、退職理由について聞かれることがあります。また、退職届には一身上の都合と書きますが、その言葉だけでは納得しない方が大半です。
退職理由については、職場や人間関係への不満をストレートに伝えないようにしましょう。 理由によっては、言われた上司が感情的になる可能性が高くなるからです。
前向きな理由に言い換えて伝えた方が、上司も退職後のあなたを心から応援しやすくなります。
退職理由を伝える場合のメール例
退職についてメールで切り出すだけでなく、伝えてそのまま辞めたいと考える方もいるでしょう。
ただ、上司や職場で働く方にお世話になった気持ちがある場合に、なるべく円満に辞める場合は伝え方に注意する必要があります。 そこで、退職理由を伝える場合のメール例について紹介します。
- 人間関係が原因で退職する場合のメール例
- 仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
- 体調不良で退職する場合のメール例
- 職場環境に不満があって退職する場合のメール例
- 給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
前向きな退職理由の伝え方について悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。
人間関係が原因で退職する場合のメール例
人間関係が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 以前より「もう少し周囲と協力して進められる環境で働きたい」と思っていました。そのため、このような形でご連絡させていただきました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
人間関係で退職する理由としては、「みんなで同じ目標を持って働ける仕事がしたい」といった伝え方もできます。
仕事の相性が原因で退職する場合のメール例
仕事の相性が原因で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 退職する理由としては「新しい仕事へ挑戦したい」と考えたからです。現職の仕事でもさまざまな経験はできていますが、やりたいと思ったことに挑戦したい気持ちが強くなり決断しました。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
ほかにも、「視野を広げたい」「今後のスキルアップのために仕事を変えたい」などの理由があります。
体調不良で退職する場合のメール例
体調不良で退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 体調不良が続いたため、医師からすぐに治療すべきと診断を受けました。一度休んだ上での復職も考えましたが、ご迷惑がかかってはならないと考え、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
具体的な病名は必ずしも出す必要はありません。医師の診断を受けた場合であれば、引き止められる可能性も低くなるでしょう。
職場環境に不満があって退職する場合のメール例
職場環境に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 現在の残業時間が〇時間を超えており、体力的に厳しいため、退職したいと考えています。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
残業時間が長い、休日出勤が多いなどストレートに伝えるのはおすすめできません。「体力的に厳しい」「家族との時間を持ちたい」などの理由を伝えるようにしましょう。
給与や待遇面に不満があって退職する場合のメール例
給与や待遇面に不満があって退職する場合、以下のようなメールを送りましょう。
件名:ご相談 |
〇〇(上司の名前) お疲れ様です。〇〇です。 メールでの連絡が失礼なことは承知の上ですが、実は○月をめどに退職を考えております。 より成果に応じて報酬をいただける企業で、自分の可能性を試したいと考えたため、退職したいと考えております。 大変ご迷惑をおかけしますが、退職日までは有給休暇、または欠勤とさせていただきたく存じます。 メールでのご連絡となってしまい、大変申し訳ありません。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 署名 |
給与や待遇面に不満がある場合も、そのままストレートにぶつけるのはおすすめできません。なぜなら、改善するからといって強く引き止められる可能性があるからです。
給与交渉をするつもりがないのであれば、ストレートに伝えない方が良いでしょう。
直接退職を切り出せないなら退職代行サービスの利用がおすすめ
どうしても、自分で伝えるのが不安だという方は、退職代行がおすすめです。
退職代行は、利用者の代わりに退職の意志を伝えてくれたり、手続きをしてくれたりするサービスです。 この章では、退職代行を利用する3つのメリットを紹介します。
- 最短当日で会社を辞められる
- 自分の代わりに退職を伝えてくれる
- 退職理由を考える必要がない
順番にみていきましょう。
1.最短当日で会社を辞められる
退職代行サービスを使えば、辞めたい日からサクッと退職できます。メールやLINEと違って、上司からの返信を待つ必要がありません。
普通に辞めようとすると、引継ぎなどもあり1ヶ月ほどは出社するケースがほとんど。いますぐにでも退職したい方にとっては、憂鬱ですよね。
代行業者によって異なりますが、24時間対応のサービスであれば当日に辞められます。 例えば、深夜3時に依頼しても、当日中に退職できる会社もあります。
2.自分の代わりに退職を伝えてくれる
退職代行サービスを申し込んだ後は会社の人とやり取りする必要はありません。
なぜなら、退職の申し出から、退職手続きの進め方まですべて退職代行業者が手続きを進めてくれるからです。
「上司を見るだけで憂鬱になってしまう」「上司の顔を見たら怖くて上手く話せない」という方であっても、直接話をする必要はないので安心して辞められます。
3.退職理由を考える必要がない
職場が気まずい、上司が怖いなどの理由は伝えにくいもの。理由を問い詰められて上手く応えられずに「もう少し考えてごらん」と言われてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか?
退職代行を利用する場合、退職理由を考える必要がありません。退職したいとエージェントに伝えるだけで手続きが進むので、ストレスが大幅に減らせます。