「円満退職なんてどうでもいい…」
「そもそも円満退職しなくても良いのでは?」
「すぐにトラブルなく辞めたい!」
このようなお悩みを抱えていませんか?
会社を退職する際、一般的にはできるだけもめないようにする円満退職が理想とされています。
トラブルになるような辞め方をすると、後々面倒なことになるので、何とかして避けようと考える人も多いでしょう。
しかし、パワハラ被害に遭っていたり残業が慢性化していたりすると、円満退職ではなく早く辞めたいと考える人も多いのではないでしょうか?
実は、円満退職にこだわる必要はありません。
この記事では「会社を辞めよう」と考えている方に向けて、
- 円満退職がどうでもいい理由
- 退職前に取るべき行動
- バックレを避けるべき理由
などについて詳しく解説します。
円満ではなくても、トラブルにならないで済む辞め方を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
円満退職がどうでもいい理由5選
会社を辞める際、円満退職にこだわる必要はありません。なぜなら、以下のような理由があるからです。
- 退職後は職場の人と会わないため
- 退職するまでに時間がかかるため
- 退職することを快く思わない人がいるため
- 職場環境を作るのは会社の役目のため
- 会社は助けてくれないため
それぞれの理由を順番にみていきましょう。
1.退職後は職場の人と会わないため
同業の企業に転職しない限り、職場の人と再び会うことはありません。そのため、会社を辞める際に、円満退職にこだわる必要はないのです。
なお、筆者も3年前に転職を経験していますが、今でも交流があるのは当時親しかった同僚数名程度のみ。上司や先輩などは連絡先も知らない状態です。
会社を辞めた後は職場の人と会う機会はほとんどないので、円満退職にこだわる必要はありません。
2.退職するまでに時間がかかるため
円満に退職しようと思うと、引継ぎや挨拶回りなどが必要になります。特に、引継ぎをする場合は、会社を辞めるまでに2~3ヶ月かかることも珍しくありません。
特に、精神的に大きな負担がかかっている方は注意が必要です。円満退職にこだわる必要はありません。心と体を第一に考え、一刻も早く会社を辞めましょう。
3.退職することを快く思わない人がいるため
いくら穏便に退職しようとしても、快く思わない人はいます。どんな理由であれ「会社を辞める」という事実をマイナスととらえる人は一定数いるためです。
丁寧な引継ぎをしたり、あいさつ回りをしたりしても、勤務先の全員が温かく送り出してくれるわけではありません。よって、会社を辞める際に、円満退職にこだわる必要はないのです。
4.職場環境を作るのは会社の役目のため
会社を辞めたくなるのは、あなただけの責任ではありません。
例えば、残業の多い職場の場合、あなただけでなく会社側にも責任があります。
あなたの仕事が早くても、残業は当たり前という風土が一向に改善しないケースもあります。
その場合、従業員が働きやすいような職場環境を作っていない会社が悪いといえるでしょう。
職場環境が悪ければ、人員不足を理由に辞めさせてくれない可能性があるため、円満退職ができません。
5.会社は助けてくれないため
会社はあなたをいつも守ってくれる存在ではありません。あなたが働き過ぎでつらくても、休ませてくれない会社もあります。
体調を崩した場合、休業手当はつきますが、社会復帰の道筋まで用意してくれるわけではありません。
また、会社の業績が悪化して倒産した場合も、転職先を斡旋してくれるケースはあまりないでしょう。
会社が助けてくれない可能性がある以上、無理に円満退職を目指す必要はありません。明らかに会社側が悪いと感じているのであれば、円満ではない退職方法も検討しましょう。
円満退職できなかった時に起こりうるリスク
円満退職なんてどうでもいいと思っていても、内心トラブルになる辞め方はしたくないと考えている人が多いのではないでしょうか?
では、円満退職ができなければ、どのようなリスクが起きるか見ていきましょう。
- 現在の会社と取引しにくくなる
- 転職先で悪い噂を広められる可能性がある
- 気持ちの切り替えができない
それぞれのリスクについて解説します。
1.現在の会社と取引しにくくなる
転職をしたら、100%今働いている会社の人と会わなくて済むとは限りません。なぜなら、転職先が現在の会社と取引関係のケースもあるからです。
当然、元上司や元同僚に会う可能性があるため、気まずくなるでしょう。
2.転職先で悪い噂を広められる可能性がある
現在働いている会社が、転職先の企業の担当者などに、あなたの悪評を伝えるリスクはあります。
例えば「●さんは、マナーがなっていない」「相当ひどい辞め方をされた」「自社にいたときは使えなかった」といった悪評です。
特に、転職先と現在の会社の場所が近かったり同業他社だったりすると、悪評を広められる可能性があります。
ただ、悪評を伝えられると、100%転職先の会社にいづらくなるわけではありません。
社会常識のない辞め方をしていなければ、きちんと上司に退職した理由を伝えることで、転職先からの信頼を失いません。
3.気持ちの切り替えができない
円満退職をしなかった場合、転職した後も気持ちを引きずるケースがあります。
例えば、退職を伝えた際に嫌みを言われたり同僚や上司との人間関係が悪化したりすると、精神的なダメージを受ける人もいます。
また、責任感が強いあまり、お世話になった上司や同僚に申し訳ない気持ちを持っている人もいるかもしれません。
くよくよと前の会社について考えていても関係が改善するわけではないので、必要以上に自分を責めすぎないように注意しましょう。
円満退職がどうでもいい場合でもとるべき3つの行動
会社を辞める際に、円満退職にこだわる必要はありません。しかし、退職する際に以下の3つについてはやっておくべきです。
- 有給休暇を消化する
- 会社の備品を返却する
- 最低限の引継ぎを行う
それぞれの行動について、詳しく解説します。
1.有給休暇を消化する
有給休暇は、労働者に与えられた権利です。そのため、円満退職の有無で消化するかしないかを決めるものではありません。
上司に退職を申し出る際に、有給の消化についても希望を伝えましょう。もし有給の利用を拒否された場合は、退職届を提出したり、労働基準監督署に申し出たりするべきです。
「なんとしてでも退職時に有給を消化して辞めたい」と考えている方は、「【労働者の権利】自己都合退職でも有給は消化できる!拒否された場合の4つの対処法を解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2.会社の備品を返却する
「円満退職なんてどうでもいい」と感じても、会社の備品は返却して辞めましょう。
なぜなら、備品を返却しないと、勤務先から催促の連絡がくるためです。そして、無視し続けると、損害賠償や罰金が請求される危険性があります。
退職する前に返却すべき備品は以下の通りです。
- 健康保険症
- 名刺
- 制服
- 社員証
- 通勤定期
- スマホ・パソコン
なお、退職した後に返却し忘れた場合は、郵送すれば大きな問題にはなりません。
郵送する際は、レターパックなどの追跡可能な方法を選べば、勤務先から催促の連絡がくる可能性は低くなります。
3.最低限の引継ぎを行う
「円満退職がどうでもいい」と感じても、最低限の引継ぎは行いましょう。引継ぎをしないと、損害賠償を請求されるリスクがあります。
特に「大きなプロジェクトの責任者をしている」「取引額の大きい交渉をしている最中」など、引継ぎをしないことで会社が大きな損害を受ける場合は注意が必要です。
引継ぎする際は、書類に取引先や仕事の進捗などをまとめておくと良いでしょう。
円満退職がどうでもいいと感じてもバックレはNG!4つのリスクを解説
「円満退職なんてどうでもいい」「明日から会社に行きたくない」と思っても、バックレるのは辞めましょう。
バックレがNGの理由をいくつか紹介します。
- 懲戒解雇になる可能性がある
- 支払われる給料が減る
- 家族に連絡される
- 離職票を始めとした書類がもらえない
それぞれの理由について順番に見ていきましょう。
1.懲戒解雇になる可能性がある
会社をバックレると懲戒解雇になるかもしれません。
懲戒解雇とは、会社が従業員に下せる処分の中で最も重いペナルティで、つまりクビを指します。
バックレてから2週間以上経過すると、懲戒解雇処分が下る可能性が高くなります。
懲戒解雇された場合、書類選考で落ちるケースが増えたり、有給が利用できなくなったりします。
会社を辞めても、自分が嫌な思いをするだけなので、バックレをしてはなりません。
なお、バックレた場合、懲戒解雇と同じく損害賠償請求を気にする人もいるでしょう。
損害賠償請求されるケースについては、「会社バックレた時の問題点は?損害賠償や給料は出るのか全て解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2.支払われる給料が減る
会社をバックレると、欠勤扱いとなるため、支払われる給料が減ります。
さらに、ほとんどの会社では欠勤を有給に充てられません。本来支払われるはずだった給料が減るため、ゆっくりと転職活動をするのも難しくなります。
バックレにより再就職も苦労するので、生活が余計に苦しくなるでしょう。
3.家族に連絡される
会社をバックレると、上司や人事が家族に連絡する可能性があります。なぜなら、あなたに何かあった場合、会社は緊急連絡先に連絡する必要があるからです。
バックレをされた嫌がらせに連絡をしているとは限りません。会社の人が本気であなたの生存を心配しているケースもあります。
さらに、社会人としてきちんとした生活を送れていないといった印象を家族に与えてしまいます。
退職を巡って家族ともめるかもしれません。
4.離職票を始めとした書類がもらえない
会社をバックレると、転職先へ入社する際や失業保険の給付を受ける際に必要な書類をもらえない可能性があります。
- 離職票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
これらの書類は、法律上、会社の人事や総務があなたの住所へ送ります。しかし、バックレをした場合、会社がわざと書類を発行しないかもしれません。
書類を受け取れなかった場合は、勤務先に連絡する必要があります。ただ、バックレた会社にもう一度連絡をするのは気まずく感じる人が多いのではないでしょうか。
このように、「円満退職はどうでもいい」と考えていても、バックレをすると自分がむしろ不利益を被ります。
円満退職がどうでもいいと感じたら退職代行の利用がおすすめ
円満退職がどうでもいいと感じたら、退職代行サービスの利用を検討してみてください。退職代行とは、依頼者の代わりに退職の意志を会社へ伝えてくれるサービスです。
ここからは、退職代行サービスを利用するメリットを3つ紹介します。
- 最短即日で辞められる
- 有給休暇を消化できる可能性がある
- 上司と顔をあわさずに辞められる
できるだけ早く、トラブルなく辞めたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.最短即日で辞められる
退職代行サービスを使えば、辞めたい日からサクッと退職できます。
普通に辞めようとすると、引継ぎなどもあり1ヶ月ほどは出社しなければなりませんが、今すぐにでも退職したい人にとっては憂鬱ですよね。
しかし、24時間対応の退職代行を使えば、依頼した当日に辞められるケースも珍しくありません。
例えば、朝7時に依頼して、その日の午前中に退職が決まった人もいます。
ただ、すべての退職代行が良いサービスを提供しているわけではありません。
退職代行の選び方で失敗したくない人は、「【朗報】退職代行なら即日退職が可能!失敗しないサービスの3つの選び方も徹底解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2.有給休暇を消化できる可能性がある
退職代行サービスを利用すれば、有給休暇の消化も可能です。
自分で退職の意思を伝えた場合、「辞める身分で有給を使うのか?」と難癖をつけられて、有給休暇を使わせてくれない会社も多くあります。
しかし、労働組合や弁護士事務所が運営する退職代行を利用した場合、有給休暇の消化について交渉してくれます。
社員に有給休暇を使わせない行為は法律違反に問われるので、多くの会社が交渉に応じるでしょう。
ただし、民間企業で運営している退職代行の場合は、会社との交渉ができません。
有給休暇を使うためにも、労働組合や弁護士事務所が運営する退職代行を選ぶべきです。
3.上司と顔を合わさずに辞められる
退職代行サービスのメリットは、上司と顔を合わさずに退職できること。
もちろん、直接メールや電話でやり取りをする必要もないので、上司が怖くてなかなか退職を言い出せない人にもおすすめのサービスです。
また、同僚など職場の人間と会わないで済むため、さまざまな人から退職理由を聞かれたり退職日まで気まずい思いをしたりする必要もありません。
下記の記事では、退職代行のおすすめランキングを紹介しています。当メディアがリサーチした30社の中から本当におすすめできる15社を厳選していますので、ぜひ参考にしてみてください。