「転職先が決まっていないのに退職をするのは不安」
「上司に怒鳴られるんじゃないかと考え、退職の旨を伝える勇気が出ない」
「私が辞めたら同僚に迷惑をかけてしまうのでは?」
と退職を切り出す勇気がなかなか出ない人も多いのではないでしょうか。
退職を切り出すのは確かに勇気が必要です。ただ、今の労働環境を変えたいから仕事を辞める決意をしたんですよね。
退職をする過程で1番大変な作業が、上司に伝えることです。ここを超えれば、あとは退職日までに引き継ぎを済ませるだけ。
とはいっても、勇気が出せなくて一歩を踏み出せない人が多いのも事実です。
そこで、この記事では
- 退職を切り出せない理由
- 働き続けるデメリット
- 退職を切り出す方法
などを詳しく解説します。
退職を切り出す勇気が出ない人は、1人で悩まず諦めないでくださいね!
退職を切り出す勇気が出ない人必見!転職希望者は多くいる
退職を切り出す勇気が出ないのは、自分だけ会社を辞めてしまうことに罪悪感を持っているからではないでしょうか?
実はあなただけでなく、世の中の数多くの人が退職したいと考えています。そのため、転職したからといって周りに迷惑をかけてしまうといった不安は不要です。
実際に総務省統計局の調査によると、2021年には377万人が転職を希望しているとわかりました。
多くの人が転職するために会社を退職するので、あなたは377万人のうちの1人にすぎません。
上記の事実を知ると、退職を切り出す勇気が出てきた人もいるのではないでしょうか?
退職を切り出す勇気が出ない7つの理由
退職を切り出す勇気が出ない主な理由は、以下の7つです。
- 上司が怖くて切り出せない
- 上司が忙しくて退職を伝えられない
- 周囲の人に迷惑をかけることへの罪悪感
- 嫌われたくない
- 退職が悪いことだと思っている
- 引き止められるのが怖い
- 経済面で不安がある
それぞれ順番に詳しく確認していきましょう。
1. 上司が怖くて切り出せない
- 上司に怒鳴られるんじゃないか
- 激しい引き止めにあうのではないか
- 無視されて退職自体がないことになるのでは…
と、上司が怖くて退職する旨を伝えられない人がいます。
辞めると決意したものの、強く押し切られてしまいうやむやになってしまうこともあるでしょう。
ただし、直属の上司が怖いからといって他の人に退職を伝えるのは避けてください。失礼にあたり、最終出勤日まで会社に通うのが余計辛くなってしまいます。また、上司の評価を下げてしまうこともあるので、注意しましょう。
怖くて切り出せないのであれば、まずメールでアポを取るのがおすすめです。台本をしっかり用意しておけば、落ち着いて伝えられます。
また、怖いと思っている上司でも退職の話を親身になって聞いてくれることもあります。現実より想像のほうが恐怖を倍増させてしまうので、嫌なことはサクッと終わらせましょう。
どうしても上司が怖くて退職を切り出せない人は「仕事を辞めたいけど怖いから言えない」気持ちの解消法3つとスムーズに退職する方法3選」に目を通してみてください。
2. 上司が忙しくて退職を伝えられない
上司が忙しくてなかなか会えず、退職を伝えられない人もいます。上司に直接仕事を辞めることを伝えるのが、マナーです。
ただ、忙しい人に退職の旨を伝えようとアポ無しで話しかけたら後回しにされることもあります。
後回しにされないためにも、事前に時間を作ってもらうよう連絡をしましょう。
「お話ししたいことがあるので、20分ほど時間を作っていただけないでしょうか」とメールや電話でアポを取るのがおすすめです。
3. 周囲の人に迷惑をかけることへの罪悪感
周囲の人に迷惑をかけることに、罪悪感を感じる人もいます。たしかに、1人が抜けると残った人がカバーしなけらばいけないので大変です。
しかし、辞める人の穴を埋めるのはあなたの仕事ではありません。会社の仕事です。
辞める前に引き継ぎを行える人物を用意してくれていれば、周囲の人に迷惑がかかることはありません。
罪悪感で、会社を辞められないのはもったいないです。退職したい意思がはっきりしているのであれば、周りのことは気にせず決行しましょう。
4. 嫌われたくない
職場の人に退職をするといったら嫌われるのでは、と不安になりますよね。嫌われるかどうかは、そのときになってみないとわかりません。
同僚に悪く思われるのは辛いです。しかし、退職するだけで関係が悪くなる職場環境であれば、なにか問題が発生したときに嫌われる可能性があります。
今後も付き合える人たちかわかるよいチャンスだと考えるようにしましょう。
5. 退職が悪いことだと思っている
退職することが悪いことだと考えていませんか?
昔は、入社してから定年するまで同じ会社に在籍するのが当たり前だったかもしれません。しかし、現在は違います。
転職エージェントdodaによると、社会人の約52.5%の人が転職経験があります。2人に1人が転職を経験しているのです。
また、2019年にトヨタ自動車株式会社の豊田章男社長が「終身雇用の維持は難しい」と発言しました。今の会社に居続けても、ずっと働き続けられる保証はありません。
自分とってよりよい労働環境で働けるのであれば、退職が悪いことだと思わずチャンスを掴んでください。
6. 引き止められるのが怖い
しつこく引き止められるのが怖くて、退職を切り出す勇気が出ないという人もいるのではないでしょうか?
人手不足の職場では「今辞められたら困る」「辞めないでくれ」と、引き止めに会う可能性もあるでしょう。
しかし先述しましたが、人手が足りないのはあなたではなく会社のせいです。会社の人手不足のせいで退職を躊躇する必要はないので、キッパリと意思を伝えるようにしましょう。
なおしつこい引き止めにあったときでもスムーズに退職する方法については「【しつこい引き止めにあっている人必見!】スムーズに退職をする方法5選と引き止めに合う理由7つを分かりやすく紹介」をご覧ください。
7. 経済面で不安がある
辞めた後にお金がくなるような経済面に不安がある人もいるでしょう。
確かに退職したとしても、よい転職先が見つかり収入を得られる保証はありません。加えて退職すると、もう一度同じ職場には戻れないでしょう。
とはいえ、仕事を辞めた後に条件を満たせばお金をもらえる可能性もあります。仕事を辞めた後にもらえるお金については「仕事を辞めたあとのお金が不安!4つの対処法や受け取れる10つの手当を解説」を参考にしてみてください。
退職を切り出す勇気が出ないまま働き続けるデメリット3選
上記で解説したとおり、退職を切り出す勇気が出ない理由にはいろいろなものがあります。とはいえ、退職を切り出さなければ、以下3つのデメリットがある点を頭に入れておいてください。
- スキルアップができない
- 転職が不利になる可能性がある
- 精神的に辛くなり体調不良につながる
ではそれぞれ解説します。
1. スキルアップができない
退職を切り出せないままでいると、スキルアップができません。
退職しようとしている時点でその職種への興味はなく、仕事をするのが憂鬱に感じているのではないでしょうか?そうなると仕事へのモチベーションも上がらず、成果に結びつきません。
結果としてスキルアップにつながらず、昇給も昇進もできないでしょう。
一生の時間は限られているので、自分が成長できる環境に身を置くべきです。自分がやりたい仕事を探せるように、分析してみてください。
2. 転職が不利になる可能性がある
転職時に不利になる可能性があるのも、退職を切り出さないでいるデメリットです。
20代であれば比較的スムーズに仕事先が決まりますが、30代になると転職が不利になってくる傾向にあります。キャリア形成に力を入れている企業が多く、若いほうが吸収力があるからです。
ましてや先述したようにスキルがないようであれば、転職に成功するのは厳しいでしょう。
転職で不利となって路頭に迷わないためにも、退職を切り出す勇気を持って早めに仕事を辞めるべきといえます。
3. 精神的に辛くなり体調不良につながる
退職を切り出す勇気をが出ないまま働き続けると、精神的に辛くなり体調不良につながる可能性もあります。
辞めたいと思っている仕事を続けるとモチベーションが下がるだけでなく、ストレスが溜まっていくためです。結果として精神が限界に達し、うつ病のような精神疾患を患うこともあるでしょう。
体調不良になると社会復帰に時間がかかり、生活が困窮してしまう可能性もあります。
嫌な仕事を続けると今より苦しい生活なってしまうので、行動できる元気があるうちに退職するのがおすすめです。
【マインド編】退職を切り出す勇気を身につける5つの方法
退職を切り出す勇気を出すためには、マインドを変える必要があります。その方法を、5つ紹介します。ただ、長期間持続しないので勇気が出た瞬間に行動に移しましょう!
- 1番嫌な作業が「退職を伝えること」
- 自分が辞めても会社は回る
- 退職したらこの会社との関わりはなくなると切り離す
- 退職することは逃げではない
- 名言を読む
順番に説明します。
1. 1番嫌な作業が「退職を伝えること」
退職する流れのなかで、1番嫌な作業は「退職を伝えること」です。何をいわれるんだろう、引き止めにあったらどうしよう、とネガティブな想像が膨らむでしょう。
ただあなたが想像しているよりも、あっさりと退職を受け入れてもらえる可能性もあります。
1番つらい退職する旨を伝え、受理されればあとは最終出勤日を待つだけです。
2. 自分が辞めても会社は回る
真面目な人ほど、自分が会社を辞めたら迷惑がかかる、業務が進まないと悩みがちです。残酷ないい方ですが、あなたが辞めても会社は回ります。
以前にも退職をした人はいるはずです。その人たちが辞めても、会社は回っていますよね。
むしろあなた1人が辞めただけで倒産してしまうような会社は、その会社自体に問題があります。
退職しても、会社は今まで通りに続くと考えてください。
3. 退職したらこの会社との関わりはなくなると切り離す
退職をしたら、現在働いている会社との関わりはなくなると切り離しましょう。
- 同僚に迷惑がかかる
- 会社の人たちから嫌われるかもしれない
- 上司に嫌味をいわれるかもしれない
など、心配なことは多いと思います。しかし、辞めたら職場の人と関係を続けていくかはあなた次第です。一切関わりを持たないことも可能です。
周りの人は気にせず、あなたがしたいことを優先させましょう。
4. 退職することは逃げではない
退職することは、決して逃げではありません。
今の職場にいるのが辛いと感じているのであれば、辞めてもよいです。頑張る必要はありません。
限界まで追い込んで、心身ともに壊れてしまったら回復までに長い時間を要します。
自分を守れるのは、あなただけです。無理だと思ったら、転職先が決まっていなくても退職しましょう。
急に退職をしても、退職金や失業保険などがあります。退職することは逃げることで悪いことだ、と思い込まず辞めてもよいと考えてください。
5. 名言を読む
退職する勇気が出ない人におすすめなのが、名言を読むことです。効果がないと思われるかもしれませんが、やる気を奮い立たせるのに効果的です。
たとえば、
- 自分はできると信じなさい。そうすれば、目的の半分は達成されている(アメリカ第26代大統領セオドア・ルーベルト)
- お前の道を進め、人には勝手なことを言わせておけ(ダンテ)
- あなたの時間は限られている。だから、誰かの人生を生きて無駄にしてはいけない(スティーブ・ジョブス)
- 人生の中の仕事であって、仕事の中の人生ではない。(原田泳幸)
- 自分の居場所なんて自分で決めればいいんだよ(坂本龍一)
など、多くの名言があります。
退職をする勇気が欲しい人は「退職 勇気 名言」などで検索してみてください。少しの勇気を出せれば、退職を切り出せます。
【実践】勇気を出して退職を切り出す方法5選
こちらでは実際に、退職を切り出す方法を5つ紹介します。
- 1ヶ月以上前に退職を伝える
- 上司に時間を作ってもらう
- 周りに相談する
- 転職先を決めておく
- 繁忙期を避ける
順番に説明します。
1. 1ヶ月以上前に退職を伝える
可能であれば、1ヶ月以上前に退職を伝えるようにしましょう。引き継ぎなどを考えて、最終出勤日までに余裕を持って行動するためです。
法律上は2週間前に退職の旨を伝えれば、会社を辞めることはできます。しかし、会社にはそれぞれ就業規則があるので、それに則って準備をしたほうが円満退職しやすいです。
まずは、就業規則を確認してみてください。
ただしもう限界で今すぐ辞めたいという人は、1ヶ月以上前に退職を伝える必要はありません。無理は禁物です。
2. 上司に時間を作ってもらう
直属の上司にメールなどで連絡をして、時間を作ってもらいましょう。
特に、忙しい上司だと事前にアポをとらないと後回しにされてしまう可能性があります。
アポとあわせてお願いすれば、個室など他の場所で上司と2人きりで話せます。
また、退職を伝える日がわかっていれば心の準備もしやすいです。
3. 周りに相談する
後押しをしてもらうためにも、周りの人に相談をしましょう。選ぶときのポイントは、退職を応援してくれる人ことです。
逆に、引き止めそうな人を選ぶのはおすすめしません。退職するかどうか、迷ってしまうからです。また、仕事を辞めた後の生活が不安になってしまうこともあるでしょう。
そうならないためにも、退職したい気持ちを後押ししてくれそうな人に相談してみてください。
辞める意思が決まっているので、相談といっても意見を求めているわけではないですよね。
大雑把でもよいので応援してくれる人を選んで、相談しましょう。
4. 転職先を決めておく
転職先を先に決めておくのも、退職をする勇気を出すのに有効です。転職先が決まっていたら、周りに何をいわれても辞めざるを得ません。
転職先への出社日が決まっていたら、それより前に必ず辞めなくてはいけなくなります。
上司や周りのことが気になってどうしても勇気が出ない人は、絶対に退職しないといけないと思えるように追い込むのも大事です。
5. 繁忙期を避ける
繁忙期を避けるようにしましょう。忙しいときは、誰しも心に余裕がありません。
そのなかで退職を伝えると、上司に責められたり後回しにされたりする可能性が上がります。繁忙期で業務が忙しいのに、後任者を探したり退職手続きをしたりするのは大変です。
あなたも、通常業務を行いながら引き継ぎをするのは大変ですよね。
お互いが余裕を持って話せるように、繁忙期を避けるようにしましょう。
退職を切り出す勇気が出ない時にやっておくべき3つのこと
ここまでの記事を見ても「退職を切り出す勇気がなかなか出ない」となる人もいるでしょう。そういった場合は、以下3つのことを行っておくのがおすすめです。
- 退職理由を考える
- あらかじめ引き継ぎを済ませておく
- 退職を切り出すベストなタイミングを把握しておく
1つずつ見ていきましょう。
1. 退職理由を考える
退職する勇気が出ないときは、退職理由を考えてみてください。
上司にうまく伝えるための退職理由があれば、意思を伝える勇気が出てくる可能性もあります。
あらかじめ入念に準備をしておくことで自信がつき、想定外の事態でも対応できるでしょう。また引き止めにあっても、論理的に説明できるのでうまく対応できるはずです。
どうしても退職理由が思いつかないという人は「【シーン別】退職理由おすすめ10選!上司と転職面接で納得される伝え方をそれぞれ解説」に目を通してみてください。退職理由を考えるヒントになるでしょう。
2. あらかじめ引き継ぎを進めておく
退職を切り出す勇気が出ない場合には、あらかじめ引き継ぎをしておくのもおすすめです。
「退職を切り出すと会社に迷惑がかかる」と考えている人も多いでしょう。
しかし引き継ぎを進めておくと、あなたがいなくなったとしてもスムーズ業務が引き継がれます。あなた自身もやり切った感が出てきて、罪悪感なく退職を切り出せるのではないでしょうか?
3. 退職を切り出すベストなタイミングを把握しておく
退職を切り出すベストなタイミングを把握しておくことも大切です。
上司が忙しいときに退職を切り出すと後回しにされる可能性があり、断られることもあるでしょう。ベストなタイミングで退職を切り出すことで、成功確率を上げられるはずです。
具体的には、以下のタイミングがベストといえるでしょう。
- 昼食後
- 休みの前日
- 上司が手すきのとき
上記のタイミングで退職を切り出すことをシミュレーションし、本番に備えておいてくださいね。
どうしても退職を切り出す勇気が出ないなら退職代行を使おう
ここまで記事を読んでも、どうしても勇気が出ない人もいるでしょう。正直、勇気を出せなくても会社は辞められます。
その方法は、退職代行サービスの利用です。耳馴染みのない人もいるかもしれませんが、最近では退職代行サービスを使って退職する人も増えています。
第三者が間に入ることで辞めやすくなります。さらに労働組合が運営元であれば、会社との交渉ができるので有給休暇の取得も可能です。
「自分で辞めることを伝えずに、退職代行を使うなんてよくない」と思うかもしれません。しかし、退職したいことを伝えられない労働環境にいるなら、使うのも1つの手段です。
勇気が出ないけど会社を辞めたいと感じているのであれば、退職代行を使ってスムーズに退職をしましょう。
なお以下では退職代行サービスのおすすめ15社を徹底的に比較して解説していますので、ぜひ目を通してみてください!