辞めさせてくれない会社は普通ではない!違法である理由や相談先を解説

「辞めさせてくれないって違法?」 「諦めて働くしかないの?」 「どうにかして辞める方法はない?」 会社を辞めたいと上司に相談しても、何かと理由をつけて辞めさせてくれないことがあります。 辞められると困るからと引き止められたり、無責任だと責められたり。 これでは「辞めたいだなんて口にした自分が悪いの?」と自信がなくなってしまいますよね。 しかし会社を辞めたいという気持ちは、否定されていいものではありません。 無理な引き止めや脅しは「在職強要」と呼ばれ、違法行為である可能性が高いです。 そこでこの記事では、辞めさせてくれない会社に立ち向かうため、以下の内容を解説していきます。

  • 引き止めにあっても退職していい理由
  • 辞めさせてくれない理由ごとの違法性
  • 辞めさせてくれない時のポイント
  • 困った時の相談先

退職を引き止められたとはいえ、一度「もう辞めたい」と感じてしまった会社に残り続けるのは辛いもの。 まして不当に退職を拒まれるなんて、本来あってはならない話です。 ぜひこの記事を参考に、退職の権利を勝ち取りましょう。

辞めさせてくれない会社はおかしい!退職は法律で認められている

繰り返しになりますが、仕事を辞めさせてくれない会社は、ぶっちゃけおかしいです。会社側には、退職したいと申し出た従業員を縛り付ける権利はありません。 就業規則で会社独自のルールがあっても、最終的には民法や労働基準法で決められた基準が優先されるからです。 こちらでは、退職の自由を認める法律的な根拠を、ケース別に解説していきます。

  1. 無期雇用なら最短2週間で辞められる
  2. 有期雇用でも1年以上働いていれば自由に辞められる
  3. 有期雇用で働いてから1年経っていなくても辞められる

会社側が辞めさせてくれなくても、無理に働き続ける必要はありません。それぞれの根拠となる法律とともに、詳しく解説していきます。

1.無期雇用なら最短2週間で辞められる

無期雇用で働いている場合は、最短2週間で辞められます。 無期雇用とは、契約の終了時期が決まっていない働き方のこと。正社員ならば、ほとんどの方が無期雇用契約で働いています。 最短2週間と言い切れる根拠は、民法627条に書かれた次の内容です。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。 (引用:e-Gov法令検索)

「辞めたい」という気持ちに、会社の許可を得る必要はありません。 会社が定める就業規則よりも、民法のほうが強い強制力を持っているのです。退職の意向を伝えて2週間が経過すれば、会社側が認めなかったとしても自動的に辞められます。 しかし2週間で強行的に辞めるのは、あくまで最終手段である場合がほとんど。引き止めを受けて辞められないときは、まず就業規則をもとに話し合いを進めましょう。

2.有期雇用でも1年以上働いていれば自由に辞められる

有期雇用とは「1年ごとに契約更新」のように、期間が決まっている働き方です。 契約期間がまだ残っている場合、原則として途中退職はできません。 しかし働き始めてから1年以上経っていれば自由に辞められます。 根拠となるのは、労働基準法の137条にある次の部分です。

期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が一年を超えるものに限る。)を締結した労働者(第十四条第一項各号に規定する労働者を除く。)は、労働基準法の一部を改正する法律(平成十五年法律第百四号)附則第三条に規定する措置が講じられるまでの間、民法第六百二十八条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。 (引用:e-Gov法令検索)

法律上では、契約してから1年以上働いていれば、辞めたいという主張に理由は問われません。 ただし民法267条の「解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」の前提があるので注意が必要です。

3.有期雇用で働いてから1年経っていなくても辞められる

契約期間が決まった働き方で、入社してからまだ1年以上経っていないという方も多いでしょう。 働き始めて1年が経っていなくても、やむを得ない事情があれば退職可能です。 根拠となる法律は、民法628条です。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。 (引用:e-Gov法令検索)

「やむを得ない事由」については、民法では詳しく定義されていません。 一般的には次のような事情で、退職理由として認められる確率が高いです。

  • 職場でパワハラやセクハラを受けている
  • 本人の病気や妊娠
  • 介護や子育てなどの家族の事情

ただしあまりに一方的な主張では、条文にもあるように損害賠償を請求される可能性があります。

【違法性を解説】会社が辞めさせてくれない9つの理由

会社側による強引な引き止めにあい、辞められない状況に陥ってしまうこともあるでしょう。引き止め方によっては会社側が違法となるケースがあります。

  1. 辞めないでとお願いされる
  2. 退職届が受理されない
  3. 退職日を会社が決める
  4. 懲戒解雇にすると言われた
  5. 違約金・損害賠償を請求された
  6. 引き継ぎが見つかるまで辞めさせてくれない
  7. 給料を減らすと言われた
  8. 退職するなら有給は使わせないと言われた
  9. 離職票を渡さないと言われた

それぞれの違法性と、根拠を確認していきましょう。 違法な理由での引き止めは、会社から説得されても無理に条件を飲む必要はありません。 退職を申し出たときの会社側による反応に違法性があれば、第三者へ相談することも検討してみてください。

1.辞めないでとお願いされる

会社側の都合で「できれば辞めないで」とお願いされることがあります。お願いベースなので会社側に悪意がないケースもありますが、違法となる可能性はあります。 退職を引き止める無理な説得は「職業侵害の自由」を侵害しているといえるからです。 例えば会社側は、次のような説得で退職を引き止めてきます。

  • 人手が足りないからできれば残って欲しい
  • あなたは会社に必要な存在だから辞めないで欲しい
  • 繁忙期が終わるまでは退職を保留にして欲しい

このようなお願いをされると、心苦しくなって退職をためらってしまうことも。 しかし全て会社側の都合で引き止めているだけなので、従う必要なないのです。就業規則で定める期間や、民法上の基準となる2週間以上前に退職の意向を伝えれば、あなたがお願いを聞く義務はありません。 上司が自分の人事評価を気にしたり、離職率を下げないための対策をしていたりと、引き止めの言葉の裏に思惑が隠れていることが多いです。

2.退職届が受理されない

上司が退職届を受け取ってくれなかったり、渡したはずの退職届が返ってきたりするケースがあります。 退職届をわざと受け取らない行為は違法です。 民法で「雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する」と決まっています。 退職届は民法でいうところの「解約の申し入れ」に該当するので、会社側が受け取りを拒否することはできません。 さらに退職届を目の前で破り捨てるなどの行為は、パワハラとしても違法性を問える可能性があります。

3.退職日を会社が決める

「今辞められると困るから、あと3週間は必ず働くように」と、会社側が一方的に退職時期を決めてしまうケースです。 退職日を会社が指定することについて、法律による決まりはありません。 「給料精算などの事務的な都合があるため」など、就業規則による妥当的な理由であれば、違法とはいえないでしょう。 しかし「年度が変わるまでの半年間は辞めさせない」など、常識から外れた退職時期を指定された際は、違法だと判断できることも。 就業規則により明らかに遠い退職時期を指定されても、民法による「2週間」のルールを優先させることは可能です。 妥当な理由がなければ、会社側が決めた時期まで我慢して働き続ける必要はないので安心してください。

4.懲戒解雇にすると言われた

懲戒解雇は、簡単にできることではありません。次の3つの要件を満たさず、根拠なしに告げられる懲戒解雇は違法です。

  • 就業規則による根拠
  • 誰が聞いても納得する理由
  • 懲戒解雇に値する妥当性

「退職を申し出た」という理由での懲戒解雇は、常識的に考えて重すぎる処分です。 たとえ就業規則で「引き継ぎを見つけなければ懲戒解雇」「3か月以内の退職希望は懲戒解雇」と決まっていても、民法のほうが優先されます。 懲戒解雇というキーワードを聞くと、今後の人生に悪影響が出ないか心配になってしまいますよね。 しかし、本人が会社に大きな損害を与えるような行動をとっていなければ、実際に懲戒解雇になることはほぼありません。

5.違約金・損害賠償を請求された

悪質な会社では退職を申し出た従業員に違約金や損害賠償を請求すると脅すことも。従業員に対し違約金の支払いを命じることは、違法行為です。 労働基準法16条でハッキリと、次のように書かれています。

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。 (引用:e-Gov法令検索)

たとえ就業規則に違約金に関する記載があっても、あなたがお金を払ったり、給料から天引きされたりする必要はありません。 一方で会社側が従業員に損害賠償を請求することは、民法で認められています。とはいえ横領が発覚するなど、会社によほどの損害を与える形での退職でなければ、一方的に損害賠償の支払いを命じられることはないでしょう。

6.引き継ぎが見つかるまで辞めさせてくれない

「引き継ぎがいないから辞めさせることができない」という理由で辞めさせてくれない会社もよくあります。 人が足りないと会社に迷惑をかけてしまうのでは、と心配に感じてしまいますが、後任を探すのはあなたの役割ではありません。 そのため、引き継ぎ相手がいなくても、退職届を渡して2週間が経過するのを待てば、自動的に退職できます。 後任不足を理由にした引き止めが必ずしも違法とはいえません。しかし悪意的だったり、従業員本人の人格を否定したりする言い方は、パワハラと認定されることも。

7.給料を減らすと言われた

「月の途中で退職したら給料を渡さない」などと伝えてくる会社もありますが、こちらも違法です。 辞めるなら給料は渡さないと言われて退職を引き止められても、退職を諦めることなく行動しましょう。 ただし月の途中で退職する場合の、出勤日数に応じて給料が日割り計算されるというケースには、違法性はありません。毎月固定の基本給があっても、退職のタイミングによっては給料が減ってしまう可能性があります。

8.退職するなら有給は使わせないと言われた

退職前のラスト1週間などは、有給を消化して出勤日数を減らせたら嬉しいですよね。会社によっては、辞めるなら有給は使わせないと脅してくることがあります。 会社側は従業員が申請した有休消化を拒否することはできません。従業員には、退職前に貯まっていた有給を全て消化する権利があるのです。 しかし会社側が有給取得時期の調整について提案することは認められています。「有給を使うならこの時期にしてくれないか」という交渉は、退職を引き止めようとしている訳ではないケースもあるので注意しましょう。

9.離職票を渡さないと言われた

離職票を渡さないと言って、辞めさせてくれないケースもあります。 離職票の交付を拒否することは、雇用保険法施行規則への違反です。 会社側は退職日から10日以内に離職票を発行しなければならないと、規則で明確に決まっています。 本当に離職票を発行しないまま対応する会社もありますが「退職するなら離職票は渡さない」と言われた記録があれば、ハローワークに対応してもらえるので安心してください。

会社が辞めさせてくれない際に意識すべき3つのポイント

会社が辞めさせてくれずに困った際は、次のポイントを意識して行動するようにしましょう。

  1. 会社とのやり取りを記録する
  2. 感情的にならない
  3. 精神的に辛ければ早めに行動する

これらは、自分を守るための行動でもあります。それぞれ確認しておきましょう。

1.会社とのやり取りを記録する

会社とのやり取りは記録しておきましょう。 会社側に退職の申し出を断られたという根拠があれば、今後の対応で有利にはたらく場合があるからです。

  • 退職の意向を伝えるときは録音する
  • 話し合いはなるべくメールで進める
  • 内容証明で退職届を送る

などの対策ができます。 「辞めるなら給料は渡さない」など違法的な根拠で退職を断られたとしても、記録がないことには証拠にできません。

2.感情的にならない

退職を断られて嫌な思いをしても、感情的にならないようにしてください。 本来であればあなたが有利な状況のはずでも、ヒートアップして退職の交渉をこじらせてしまうことがあります。 話し合いがうまく進まないときは、一度時間をおいてみるのも1つの手法です。 話し合いの相手が行き過ぎた発言をしても、売り言葉に買い言葉で自分の立場を危険に晒すことは避けましょう。

3.精神的に辛ければ早めに行動する

退職したい理由がパワハラやいじめなら、精神的に限界が近い方もいるはずです。辞めさせてくれないからといって、会社の考えに無理に従う必要はありません。 早めに行動を起こし、自分の身を守ることを最優先にしてください。 会社側が引き止めてこようと、医者からの診断書があれば傷病欠勤や休職にしてすぐに職場から離れることも可能です。 我慢し過ぎてうつ病を患えば、普通に働きたくても一生体調と付き合うことになるかもしれません。 抱え込みすぎることなく、本当にキツイと思ったらすぐに第三者に相談してくださいね。

会社が辞めさせてくれいない際の相談先

会社が辞めさせてくれず、自分の力では状況を変えられないと感じたら、迷わず第三者に相談しましょう。 こちらでは、信頼できる相談先を3つ紹介します。

  1. 労働局
  2. 弁護士
  3. 退職代行

退職を拒否されたからといって諦めず、解決の糸口を探ってみてください。

1.労働局

労働局では従業員と会社の間に立ち、問題解決のための和解を手助けしてくれる業務を行っています。 辞めさせてくれない理由に違法性を感じたら、労働局に無料で相談しましょう。 相談すべきか判断できない場合は、総合労働相談コーナーで意見を聞いてみるのもおすすめです。 労働局からの申し立てには、法的な拘束力はありません。しかし、国の組織が対応してくれることで、会社側へプレッシャーを与える効果を期待できます。

2.弁護士

弁護士に依頼すると、法的な根拠に基づいて辞めさせてくれない理由の違法性を判断してくれます。 会社との話し合いを代行したり、裁判に進んでしまっても対応を任せたりできるので、あなたの強い味方となるでしょう。 辞めさせてくれない理由や職場環境にパワハラ行為が含まれていれば、弁護士を通じて損害賠償も請求できる場合があります。 弁護士への依頼では費用がかかることが難点ですが、会社側に徹底的に立ち向かいたい方にはおすすめの相談先です。

3.退職代行

退職代行とは、あなたの代わりに退職の意向を会社に伝え、手続きを進めてくれるサービスのこと。 郵送で手続きが済むように手配したり、会社からあなたに直接的な連絡がいかないように調整したりして、退職をサポートいたします。 「会社が聞く耳を持ってくれいない」「よく分からない理論で退職を否定してくる」なんてことがあっても、即時退職が可能です。 会社が辞めさせてくれずに悩んでいる方は、ぜひ利用を検討してみてください。

労働者には会社を辞める権利がある!

考え方が古い会社では、根拠のない脅しで退職を拒んでくることがあります。会社の言うことを全て真剣に受け取って「転職に響いたらどうしよう」「お金を要求されたらどうしよう」と心配する必要はありません。 あなたを引き止める理由のほとんどは違法なものであり、後で第三者に指摘されて困るのは会社側だからです。 会社側の主張がどうであれ、最終手には民法で決まった2週間で退職できます。 辞めさせてもらえないからといって人生の貴重な時間を捧げるのではなく、行動を起こして退職を勝ち取りましょう。 「退職代行SARABA」であれば、退職日や有休消化の交渉も含めて、あなたの退職をサポートいたします。 自分1人で対応するのに限界を感じたら、ぜひお早めにご相談ください。

当サイトおすすめの退職代行業者をランキングでご紹介!

退職代行ランキングはこちら