退職時に有給を消化できないときの対処法4線!有休消化の流れも解説

「退職時には有給を消化できないの?」
「有給を消化しようと思ったら、上司から拒否されてしまった…」
「退職時に有給を消化するには、どうしたらいい?」
このようなお悩みを抱えていませんか?

退職する際には、有給を使って辞めたいですよね。しかし、なかには消化したい旨を伝えたものの、利用を拒否された方もいるのではないでしょうかどのように対処すればいいのか、悩んでいる方も多いはず。

そこでこの記事では、

  • 有給を消化する方法
  • 会社から拒否された場合の対処法

などを解説します。「有給を消化して勤務先を辞めたい」と考えている方は、ぜひご一読ください。

目次

有給消化は労働者に認められた権利

有給消化は、労働基準法で定められている労働者の権利です。そのため、勤務先は、従業員からの「有給を使いたい」という申し出に対して拒否できません。もし拒否した場合は違法行為にあたります。

こちらでは、有給について以下の2点について解説します。

  1. 有給の取得条件
  2. 有給の日数

各項目について、順番にみていきましょう。

1.有給の取得条件

労働基準法第39条では、有給の取得条件を以下のように定めています。

  • 雇い入れ日から6ヶ月間、継続して勤務している
  • 全労働日の8割以上出勤している

これらの項目を満たせば、有給が付与されていることになります。退職時に有給を消化したい方は、ぜひ2つの取得条件を確認してみてください。

なお、上記の項目は正社員だけでなく、パート・アルバイトも対象となります。長い間働いている場合は、有給が残っている場合もあるので、勤務先に確かめてみましょう。

2.有給の日数

有給の日数は、勤続年数によって変動します。勤続年数と付与される有給日数は、以下の表を参考にしてみてください。

勤続年数 有給の日数
1年6ヶ月未満(取得条件を満たす場合) 10日
1年6ヶ月 11日
2年6ヶ月 12日
3年6ヶ月 14日
4年6ヶ月 16日
5年6ヶ月 18日
6年6ヶ月以上 20日

退職時に有給消化を希望している方は、勤続年数から有給の日数を確認してみましょう。

退職前に有給を消化する4つの方法

有給を消化するのは労働者の権利です。しかし、状況によってはスムーズに交渉ができない可能性があります。

こちらでは、有給を消化しきるための方法を紹介します。主に、以下の4点です。

  1. 上司に早めに相談する
  2. 有給の日数を確認す
  3. 有給の申請したことを証拠に残す
  4. 業務の引継ぎを綿密に行う

「円満に退職したい」「有給を使い切りたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

上司に早めに相談する

退職が決まれば、有給を消化したい旨をできるだけ早めに上司に相談しましょう。

引継ぎを一切行わずに有給に入ることを、よしとしない会社が多いためです。相談がギリギリだと、自分が予想していた最終出勤日よりも、延長してしまう可能性があります。転職先の入社日が決まっている場合は、有給を消化しきれないケースも考えられます。

有給を消化しきるためには、早めに上司と相談をして、退職のスケジュールを立てることが大切です。引継ぎや人員補充など考慮して、退職日までの1~2ヶ月前に申し出ましょう。

有給の日数を確認する

有給消化の話を切り出す際には、どのくらい日数が残っているのかを確認しましょう。上司に退職を申し出る際に有が何日あるのか伝えることで、最終的出勤日をいつにするかなどの話がスムーズに進む可能性があります。

有給休暇を消化する際には、就業規則で決められている休日はカウントされないことを覚えておきましょう。例えば、土日休みの会社に勤めている場合は、月~金曜日を有給として使用できます。土日もカウントに入れた結果、有給を消化しきれずに退職してしまうケースもあるので注意が必要です。

有給の申請したことを証拠に残す

有給を申請したことは、できるだけ証拠に残しておきましょう。

ブラック企業の場合、口頭で有給消化したい旨を伝えても「申請された覚えがない」と言い逃れられる危険性があるためです。本来なら違法行為ですが、コンプライアンスの意識が乏しい企業では、有給申請をしていても欠勤扱いにされて賃金が支払われない可能性もあります。

何かあったときに対処できるよう、証拠を残しておくことが大切です。メールで申請したり、申請書のコピーを取っておいたりするなど対策と取りましょう。

業務の引継ぎを綿密に行う

有給を消化しきるためには、最終出勤まで丁寧に引継ぎを行いましょう。円満に退職するためには重要なポイントです。

例えば、引継ぎがおざなりになってしまうと、周囲からの反感を買うことも考えられます。会社に支障をきたす場合は、出勤命令がくだされ最終出勤日が伸びてしまう可能性もあるでしょう。

有給を消化しきり、円満に退職するためには、業務の引継ぎを綿密に行うことが大切です。

退職時に有給を消化できないときの対処法4選

有給は本来消化できますが、企業によっては拒否されるケースも珍しくありません。

こちらでは、有給を消化できないときの処法を紹介します。主に、以下4点です。

  1. 有給の買取を交渉する
  2. 担当部署や労働組合へ相談する
  3. 労働基準監督署へ相談する
  4. 退職代行サービスを利用する

順番にみていきましょう。

有給の買取を交渉する

引継ぎや転職先の入社日などにより有給を消化しきれない場合は、買い取ってもらえないか交渉してみましょう。

有給の買取は、原則禁止されています。ただし「業務上の都合、退職時に消化しきれない休暇の買取」は、例外的に認められています。

なお、買取の可否や金額は企業によって見解が異なるので注意が必要です。分からないことがあれば、総務や人事などの担当部署に確認してみましょう。

担当部署や労働組合へ相談する

上司に有給を紹介したい旨を伝えて拒否された場合は、担当部署や労働組合に相談してみましょう。

労務管理を任されている部署であれば、有給について正しい知識を持っています。「労働基準法では利用を認めないことは違法である」という認識があるため、相談することで上司に指導をしてくれる可能性があります。

労働組合がある場合も同様です。相談することで、有給を利用して辞めることを上司へ指示してくれます。

労働基準監督署へ相談する

労働基準監督署とは、労働基準法や労働契約法を始めとした法律を違反する企業を取り締まる公的機関です。国が運営しており、無料で相談できます。

労働基準監督署に相談することで、勤務先へ行政指導が入る場合があります。

ただし、対応してもらうには、有給の取得を拒否されている客観的な証拠が必要です。上司とのやり取りを録音しておく、メールを残しておくなどしておくと、証拠として提出できる可能性があります。

退職代行サービスを利用する

有給の消化を拒否された場合は、退職代行サービスの利用を検討してみてください。退職代行とは、依頼者の代わりに退職の意志を会社へ伝えてくれるサービスです。

依頼する最大のメリットは、有給を消化できる可能性が高まることです。代行業者があなたの代わりに要望を伝えるため、あっさりと有給利用の許可が下りるケースがあります。

退職代行については、関連記事「【体験談あり】退職代行業者とは?サービス概要と利用するメリット・デメリットを解説」にてより詳しく解説しています。サービスの概要やメリットを知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

【5ステップで解説】退職代行サービスを利用して有給を消化する流れ

退職代行サービスを利用して有給を消化する流れは、以下のとおりです。

  1. 退職代行業者へ問い合わせする
  2. 退職代行業者に費用を支払う
  3. 担当者と打ち合わせをする
  4. 退職代行が実行される
  5. 退職届を提出する

依頼者が行うことはほんの少しで、手軽に有給を消化できますよ。ぜひチェックしてみてください。

退職代行業者へ問い合わせする

まずは、退職代行の業者へ問い合わせをすることから始まります。連絡手段は、電話やメールなど、サービスによって異なります。なお、当メディアを運営している「退職代行SARABA」では、LINEによる相談も受け付けているので、お気軽にお問い合わせください。

退職代行業者へ問い合わせをするのは、無料です。そのため、サービスについてわからないがあればとことん聞いて、疑問点をなくしていきましょう複数の業者に問い合わせをして、対応などを比べるのもおすすめです。

退職代行業者に費用を支払う

サービスの内容に納得すれば、費用を支払って退職代行業者と契約を結びましょう。

基本的に費用は前払いとなります。代行サービスによって料金や支払方法が異なり、一般的なのは、以下の方法です。

  • 銀行振込
  • クレジットカード

「手元にお金はないけど今すぐに会社を辞めたい」と考えている方は、クレジットカードに対応している退職代行サービスを選ぶのがおすすめです。

担当者と打ち合わせをする

費用を払い契約が成立すれば、退職代行の担当者と打ち合わせを行います。退職日や有給使用の有無などの希望をすり合わせるためです。このフェースで、有給を使用したいこと、日数がいくら残っているのかなどを伝えましょう。

なお退職代行サービスでフォーマットを用意しているところもあります。そのため、基本的には聞かれた質問に答えるだけで大丈夫です。

退職代行が実行される

打ち合わせが終われば、いよいよサービスの実行です。すり合わせのときに決めた日に、退職代行業者から職場へ連絡が入ります。

なお、当日は勤務先に行かなくて大丈夫です。退職の旨を伝え終わったら、代行業者からあなたへ連絡が入ります。

退職届を提出する

退職代行サービスから退職届を勤務先へ郵送するように指示があるので、すみやかに提出しましょう。退職届を会社が受け取れば、退職が成立します。

なお追跡が可能なレターパックを使用するのがおすすめです。特にレターパックプラスでは、対面で配達してくれるため確実に退職届を提出できます。

有休を消化したいなら退職代行業者選びが重要!

有給を消化して辞めたいなら、退職代行業者選びがかなり重要です。代行業者の中には、会社への交渉が認められていないサービスがあるためです。

例えば、一般的な企業が運営しているところだと、会社とは交渉はできません。あなたが「有給を使いたい」と伝えることは可能ですが、務先から拒否されてしまえば、そこからは何も太刀打ちできないのです。

交渉が認められていない代行業者が有給を消化するように交渉をした場合、違法行為に該当します。法律に反していることが明らかになれば、退職の話がなかったことになる可能性もあります。数万円払ったのに会社を辞められないとなると、意味がありませんよね。

確実に有給を消化して辞めたい場合は、労働組合か弁護士が運営する退職代行サービスがおすすめです。法律上会社との交渉権が認められており、有給を利用できるよう交渉してくれます。

当メディアを運営している「退職代行SARABA」は、労働組合が運営しているサービスです。そのため、有給消化の交渉や未払い残業代の申請などを行えます。LINEによる無料相談も受け付けているので、疑問や不安があれば遠慮なくお問い合わせください。

>>退職代行SARABAを利用してみる

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