「仕事辞めたいけどお金がない、辞めた後の生活が不安だ…」
「お金がないなら仕事を続けたほうがいいかな?」
「次を見つけずに辞めた場合、どこにお金がかかるのか知りたい!」
退職後の生活を気にするあまり、仕事を辞めたくても躊躇してしまう人は多いのではないでしょうか。当然ながら退職後の生活もお金がかかるので、仕事を辞める前に生計の立て方を考えるべきです。
しかし、お金がない人でも仕事を辞めた後に生活する方法はちゃんとあるので、ご安心ください。この記事では、お金がなくて仕事を辞めることをためらっている人に向けて、以下の内容を解説します。
- お金がない時の対処法
- 仕事を辞めた後にかかる費用
- お金がない人は仕事を辞めるべきか否か
退職後の生活に不安を感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。
仕事を辞めた後に必要な3つのお金
お金がない人が仕事を辞める場合は「どんなことにお金が掛かかるか」が、一番気になりますよね。何にどれだけお金がかかるのかを把握するのは、とても大切です。
ここでは、仕事を辞めた後に必要なお金を3つ紹介します。
- 転職活動の費用
- 生活費
- 税金・年金・保険料
順番に見ていきましょう。
1. 転職活動の費用
転職活動を行うにあたってかかる費用は、面接までの交通費や履歴書・証明写真などが挙げられます。1つ当たりの出費はそこまで高くないですが、転職活動が長期化すると費用が大きくかさんでしまう点には、注意が必要です。
少しでも転職活動の費用を抑えるために、入社したい企業の条件を明確にして、受ける面接の数を絞り込むのがおすすめです。また、交通費を節約するために複数の面接を同日に入れて移動を効率化することも、有効な方法と言えます。
転職活動を早めに終わらせれば費用を抑えられるだけでなく、生活費の心配をせずに済みます。
ただし、早めに終わらせることが目的となって適当な会社へ転職してしまっては本末転倒です。自分のキャリアを形成することを最優先事項とした上で、転職活動を早めに終わらせられるように頑張ってみてください。
2. 生活費
会社を辞めた後も今までと同様に生活費がかかってきます。退職する前に以下の項目でかかる費用を洗い出し、最低限必要な生活費を把握しておきましょう。
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- スマホ・インターネット代
- 車の維持費
- 娯楽費等
最低限必要な生活費を把握しておくことで、転職活動中に生計を立てる方法が見えてきます。退職前に家計簿をつけて、必要な生活費を算出しておきましょう。
3. 税金・年金・保険料
つい忘れがちになってしまう支出が、税金の支払いです。会社に勤めている間は給料から天引きされていましたが、辞めた後はご自身で支払い手続きを行わなければいけません。
支払い手続きを怠ってしまうと、知らないうちに滞納となってしまい、延滞料などの余計な手数料が発生します。余計な手数料を避けるために、退職したら税金の手続きを忘れずに行いましょう。
なお、転職先が決まっていない状態で退職した場合は、減税措置を受けられる可能性があります。減税措置を取ることで転職活動中の生活が楽になるので、忘れずに申請しておきましょう。
仕事を辞めた後にもらえる3つのお金
仕事を辞めた後で、もらえるお金があります。特に自分から申請の必要がないものもあれば、申請しないともらえないものもあるので確認が必要です。
損をしないためにも、会社の就業規則や雇用保険の給付金制度を事前にみておきましょう。
ここでは、仕事を辞めた後にもらえる3つのお金を紹介します。
- 退職金
- 失業手当
- 雇用保険の傷病手当
これ以外にも受け取れる手当があります。気になった方は、別記事「仕事を辞めたあとのお金が不安!4つの対処法や受け取れる10つの手当を解説」で紹介していますので、参考にしてみてください。
1.退職金
退職金がどれくらい受け取れるかは、勤続年数や基本給、雇用形態によって違います。事前に知りたい方は、会社の就業規則を確認してみましょう。
退職理由が自己都合の場合は、会社都合の場合と比較すると低くなってしまいます。この点も就業規則に記載してあるので、合わせて確認しておくと良いです。
ただし、退職金制度を取り入れていない会社もあります。退職金の詳細が気になる方は、会社に確認してみましょう。
2.失業手当
転職先を決めずに退職した人は、失業手当の受け取りを検討すべきです。失業手当は退職の経緯によって待期期間が異なるので、チェックしておきましょう。
- 自己都合退職:7日+2ヶ月
- 会社都合退職:7日間
自己都合退職の場合、失業手当を受け取るのに2ヶ月以上を要してしまいます。そのため、転職活動に取り組んで2ヶ月以上決まらなかった場合に、失業手当の受給を検討しましょう。
3.雇用保険の傷病手当
傷病手当は、ハローワークで求職申し込みをした後に、病気やケガが原因で15日以上連続して職業に就けない場合に支給される手当です。
失業手当は、病気やケガが原因ですぐに就職できないときは受け取れません。就職活動もできず失業手当も受け取れずでは、生活が立ち行かなくなってしまいますよね。
生活に困っている人のための制度なので、該当する方は活用していきましょう。
詳しくは、ハローワークの公式HPに記載してありますので、確認してみてください。
仕事を辞めたいけれどお金がないときの対処法10選
仕事を辞めたいけどお金がない人が取るべき対策は、以下の10個です。
- 仕事を続けながら転職活動をする
- 固定費を削減する
- 副業に取り組む
- スキルアップに励む
- ボーナスを受け取ってから辞める
- 実家に帰る
- 税金の減税措置を受ける
- アルバイトをする
- 給付金制度を活用する
- 退職前にクレジットカードをつくっておく
それぞれ解説します。
1. 仕事を続けながら転職活動をする
お金がない人にとってのベストな選択肢は、仕事を続けながら転職活動に取り組むことです。仕事を続けながら転職活動をするメリットは、以下の2つです。
- 生活費の心配をしなくてもいい
- 応募した求人に対して入社するか否かを選択できる
仕事を続けながら転職活動に取り組めば、収入が途切れずに生活できるので、金銭的な心配をせずに済みます。
また、仕事を続けながら転職活動を行うもう1つのメリットは、面接を受けてみて条件が悪いと感じた企業の内定を、気兼ねなく断れることです。すでに仕事を辞めている状態で転職活動をしてしまうと、金銭的な理由から悪条件であっても、入社せざるを得ない場合もあります。
仕事を続けながら転職活動に取り組めば、生活費の心配をせずに済むだけでなく、悪条件の会社に転職してしまう状況を避けられます。
2. 固定費を削減する
お金がない人は固定費や娯楽費などを節約して、貯金を作ることにも努めましょう。ある程度の貯金を作っておけば、転職先を見つける前に退職しても当面の生活に困ることはありません。
特に効果が大きい節約術が、固定費の削減です。固定費は一度見直しておけば半永続的に支出を抑えられるので、手間なく簡単に家計を改善できます。
- スマホを格安SIMに変える
- 利用していないサブスクサービスの解約
- 新電力サービスの契約
日ごろから節約を意識していない人は、ぜひ取り入れてみてください。
3. 副業に取り組む
時間にある程度余裕がある人は、副業にチャレンジしてみるのもいいでしょう。副業には数多くの選択肢があり、中には隙間時間でも取り組めます。
副業を選ぶ際はコンビニや居酒屋などのアルバイトではなく、組織に雇われない仕事を選びましょう。会社に依存することなく副業で1円でも稼げれば「会社に勤めなくても生きていける」という自信に繋がります。
副業である程度の稼ぎを得られたら、会社を辞めた後に独立という選択肢も出てきます。副業で成果を出すためには時間はかかりますが、大きなリターンを得られる可能性もあるので、ぜひ取り組んでみてください。
4.スキルアップに励む
将来的にしっかり稼ぎたいと考えている人は、きちんとスキルアップするよう努力しましょう。
自分に何が向いているか、どれだけ時間がかかるかは、挑戦してみないとわかりません。興味のある職業があるなら、本気で勉強してみるのがおすすめです。向いていないと気づいた時点で方向転換する切り替えの早さも必要ですよ。
スキルを身につければ、一生稼ぎ続けられる仕事が見つかるかもしれません。
副業するのも未経験分野に転職するのも、スキルアップが必要です。資格を取得するのも方法のひとつ。なんでもいいので、本気で取り組んでみることが大切です。
5. ボーナスをもらってから辞める
お金がない状況で仕事を辞める際は、ボーナスが支給されるタイミングで退職するようにしましょう。会社によってはボーナスで給料数ヶ月分の金額がまとまって入るので、退職してからも当面の間は生活に困らずに済みます。
「ボーナスもらってから辞めるなんていいの?」と気になっている人は「【満額もらおう】ボーナスもらってすぐやめてもOK!損しないためのポイントを解説」の記事をご一読ください。ボーナスをもらってすぐに辞めても問題ない理由と、退職時の注意点を解説しているので、参考になるはずです。
6. 実家に帰る
一人暮らしをしていて、ご家族との関係性がさほど悪くないのであれば、支出を下げるために実家へ帰ることも対策の1つです。実家で生活することで、家賃・光熱費・食費などの生活費をごっそり削減できるので、非常に効果の高い節約術と言えます。
ただし、あなたが実家に帰ることでご家族の金銭的な負担は増えるので、数万円程度の生活費は入れてあげましょう。
7. 税金の減税措置を受ける
転職先が決まらずに退職してしまった場合は、税金や国民健康保険料、年金の減税措置を受けましょう。転職先が決まらずに退職する人が金銭面での不安を和らげる方法は、できるだけコストを落として生活することです。
そして、税金関係は家計を圧迫するくらいの金額が毎月かかってしまうので、何の対策も取らないと日々の生活に不安を抱えることになります。金銭的な不安を感じずに転職活動へ集中できるように、税金の減税措置を忘れずに申請しておきましょう。
8. アルバイトをする
転職先を決めずに退職した場合は、アルバイトをしながら食いつなげば、直近の生活費で心配せずに済みます。アルバイトしながら転職活動に取り組むメリットは、時間の融通が利きやすいことです。
生活費の心配をせずに転職活動に集中できるので、転職先を決める前に退職しようか迷っている人は、ぜひ検討してみてください。
9. 給付金制度を活用する
退職時は給付金についても知っておきたいところです。給付金はお金がない人のあらゆる状況に想定して用意されているので、条件を満たしているものがあれば、ぜひ活用しましょう。
退職予定者および退職者が活用できる給付金制度には、以下のものがあります。
- 傷病手当金
⇒病気やケガなどが理由で働けなくなった人向け。社会保険加入者が対象 - 住宅確保給付金
⇒失業によって家賃を支払えなくなった人向け - 求職活動支援費
⇒就職活動を円滑に進めるために支給される給付金。失業手当の基本手当受給資格の保有者が対象 - 就職促進給付
⇒失業保険受給者が就職後にもらえる給付金
対象者に該当する給付金がある場合は、ぜひ活用してみてください。
10.退職前にクレジットカードをつくっておく
分割払いができて便利なので、ない人はつくっておくのがおすすめです。退職してからつくろうとしても、審査に通らないことがあるからです。
クレジットカードは収入が無ければつくれません。退職してすぐに別の会社に就職する予定のある人は、焦らなくても大丈夫です。
しかし、退職してから求職活動をする人や会社員からフリーランスになる人は、あらかじめつくっておくのが良いでしょう。
退職後にカードをつくれるかわからないと感じる人は、辞める前につくっておくのがおすすめですよ。
お金がない人こそ仕事を辞めるべき理由3選
お金がないうちは「退職後はどう暮らしていこう」と悩んでしまい、退職をためらってしまう人が多いでしょう。しかし実は、お金がない人こそ仕事を辞めたほうが、今の状況から脱却できる可能性が高いです。
お金がない人こそ仕事を辞めるべき理由は、以下の3つです。
- お金がない状況から抜け出せない
- ストレスの反動で散財してしまうリスクがある
- 身体的・精神的な不調をきたす恐れがある
順番に見ていきましょう。
1. お金がない状況から抜け出せない
残念ながら仕事をしている状況でありながらお金がない場合は、勤め続けたとしても抜け出せる見込みは限りなく低いです。一応は、会社に努めながらでも節約や副業など、在職しながらできる対策はあります。
しかし、節約で抑えられる支出には限度があり、副業で成果を出すには1年以上の時間を要します。そのため、現時点でお金がない状況で今の会社に勤め続けるくらいなら、退職して収入が高いところへ転職したほうが現状から抜け出せるでしょう。
2. ストレスの反動で散財してしまうリスクがある
ストレスを溜めながら働いていると、どこかのタイミングで散財してしまうリスクがあることも、理解しておく必要があります。「仕事を辞めたい」と思いながら働き続けることは、想像以上にストレスを感じるものです。
ストレスを溜め込み過ぎた場合、発散するためにギャンブルや大きな買い物をしたりと、散財に繋がってしまいます。そして、散財を繰り返してしまうと、余計にお金が貯まらなくなってしまいます。
ストレスの原因となる仕事を辞めれば散財が減り、お金がない問題の解決に繋がるでしょう。
3. 身体的・精神的な不調をきたす恐れがある
仕事のストレスが大きいとうつ病などの身体的および精神的な不調をきたし、治療費によって支出が増えてしまいます。仮にうつ病になってしまった場合、1ヶ月に1回の通院に3,000円、1年間通い続けた場合に4万円近くの支出となります。
うつ病を始めとした不調に陥ってしまうと金銭面だけでなく、転職活動にも悪影響を及ぼしてしまうので、未然に避けるべきです。
精神的に限界とお悩みの人は「精神的に限界なら仕事を辞めてOK!退職の切り出し方や即日で辞められる方法を解説」の記事で詳しく解説しています。精神的に限界が来たときの危険なサインについても紹介しているので、仕事が辛いと感じている人はぜひ参考にしてみてください。
仕事を辞めたいけれどお金がない人は退職に向けて計画的に行動しよう
会社を辞めた後も当然ながら生活するためにお金が必要です。そのため、お金がない人は「仕事を辞めたらどうやって暮らせばいいのか…」と退職をためらってしまうでしょう。
生活費の観点からベストな選択肢は、転職先を決めてから今の仕事を辞めることです。
しかし転職先を決めずに退職したとしても、生計を立てる方法はいくらでもあるので、気にせずに辞めましょう。むしろ、今の会社に残り続けるほどお金に困る生活から脱却できない可能性が高いです。
お金の問題をクリアして退職を決断したとしても、次に出てくるハードルは、上司に伝えることではないでしょうか。上司に伝えづらいと感じている人は、あなたに代わって伝えてくれる退職代行の利用がおすすめです。
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「後払いで利用できる退職代行5選!お金がない方おすすめのサービスも紹介」の記事では、お金がない人にとっても良心的な、後払いに対応している退職代行を紹介しています。「お金ないけど辞めたい!」と強い気持ちを持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。