次の出勤日に確認すればよい仕事のLINEなら、休みの日にその場で返信する必要はありません。
休日中に確認や返信を求められている場合や、電話当番として待機を指示されている場合は、求められている対応を確認しましょう。
会社の指示でメッセージを確認したり、電話や返信に対応したりした時間は、短時間でも労働時間に当たります。
電話が来るまでの待機時間も含まれるかは、外出や過ごし方がどの程度制限されていたかなど、実際の状況で判断します。
「グループLINEの通知が鳴るたびに確認してしまう」「休日なのに、既読をつけるとすぐ返信を求められる」「呼び出されるかもしれず、予定を入れられない」。
連絡の件数が少なくても、いつ返信や作業を求められるか分からない状態が続くと、休みにくいものです。
この記事では、休みの日の電話・LINEにどう対応するか、返信や待機を求められたときに何を記録するか、改善しないときにどう相談・退職を進めるかを解説します。
休日の仕事の連絡は「受信・実際の対応・待機」に分ける

連絡が届いた時刻と、実際に仕事をした時刻は同じとは限りません。
まずは、その連絡にいつまでに、どんな対応を求められていたかを確認してください。
| 休日の状況 | 確認すること |
|---|---|
| グループLINEに連絡が届くが、次の出勤日に確認すればよい | 休日中に読んだり返したりするよう求められていないか |
| 上司に「今日中に回答して」と言われ、資料を確認して返信した | 指示の内容、回答期限、資料の確認から返信までの時間 |
| 電話当番で、着信があればすぐ対応するよう言われている | 待機を求められた時間帯、応答期限、外出や行動への制限、実際の対応時間 |
通知が届いただけでは労働時間にならない
全員へのお知らせや、次の出勤日に確認すればよい引き継ぎが届いても、通知を受け取っただけで労働時間になるわけではありません。
一方、「休みの人も今日中に確認して」と指示され、実際に内容を確認した場合は、返信していなくても、確認にかかった時間を記録しておきましょう。
はっきりした指示がなくても、休日中の返信が繰り返し求められていたなら、催促の内容や、返信しなかったときの会社の対応も整理しておきます。
会社の指示で電話やLINEに対応した時間は、勤怠を確認する
会社の指示で顧客に折り返したり、資料を確認して回答したりした時間は、職場の外でも労働時間に当たります。
はっきりした指示がなかった場合も、休日中の対応を前提に仕事を割り振られていたなど、実際に対応を求められていたかを確認します。
例えば、上司との通話が5分で終わっても、その指示で資料を調べ、顧客へ返信するのに15分かかったなら、通話の5分と、その後の作業の15分を別々に記録します。
通話履歴だけでは、電話の前後に行った作業までは分かりません。
労働時間に当たる分は、勤怠と賃金の計算に反映されているかを確認します。
シフト上の休みに働いた場合は、その日が法定休日だったかを確認しましょう。
法定休日に会社の指示で業務に対応した時間には、原則として通常の賃金に35%以上の割増が必要です。
法定休日以外の休みなら、法定労働時間を超えたかなどを確認します。
いずれの場合も、まずは対応した時間が勤怠と賃金の計算に入っているかを確認してください。
参照
打刻に残っていない仕事が、休日の電話やLINE以外にもある方は、勤務記録と給与明細の確認方法をまとめた以下の記事も参考にしてください。

休日に電話を待つよう求められたら、対応時間と待機時間を分ける
業務用の携帯を持ち帰っているだけで、休日のすべてが労働時間になるわけではありません。
反対に、電話が鳴らなかったという理由だけで、待機時間をすべて自由な時間とみなせるわけでもありません。
例えば、「10分以内に折り返す」「呼び出されたらすぐ職場に戻る」「当番中は遠出しない」と求められる場合は、求められたルールと、実際にどの程度行動が制限されていたかを整理します。
- 待機を求められた開始・終了時刻
- 返信・折り返し・出勤までに求められた時間
- 外出先や過ごし方に制限があったか
- 呼び出しの頻度と、対応できないときに代わる人がいたか
待機時間も、会社の指示で自由に過ごせない状態に置かれていた場合は、労働時間に当たることがあります。
折り返しまでの時間、外出の制限、代わりに対応できる人がいたか、応答できなかったときに会社から何を言われたかなど、実際の状況を記録しましょう。
待機手当の有無だけで、労働時間に当たるかは決まりません。
参照:厚生労働省「医師の働き方改革に関するQ&A」(PDF)
休日だけでなく、出勤日の昼休みも電話番や来客対応で仕事から離れられない方は、実際に休憩を取れたかの見分け方と、勤怠の確認方法をまとめた以下の記事も参考にしてください。

休みの日の電話・LINEにはどう返す?状況別の文例

休日にいつも返信していると、会社側も「休みでも対応してもらえる」と思っている場合があります。
続けて働きたいなら、通常の連絡はいつ確認するか、緊急のときは誰が受けるかを具体的に話し合ってみましょう。
急ぎでない連絡は、次の出勤日に確認すると伝える
休日の確認や対応を求められていない連絡まで、毎回その場で返す必要はありません。
返しておきたいときや、今後の対応を伝えるときは、次のように短く伝えられます。
本日は休みのため、この件は次の出勤日(〇月〇日)に確認してご連絡します。
よろしくお願いいたします。
「今日中に」と言われているものの対応できない場合は、いつなら対応できるかを伝えます。
その日中の対応が必要なら、勤務中の担当者に引き継げないかを確認しましょう。
本日は対応が難しく、次の出勤日の〇時以降であれば確認できます。
本日中に必要な場合は、勤務中の担当の方にご対応いただけますか。
即返信を求められるなら、緊急の基準と連絡先を決める
「念のため連絡しただけ」と「今すぐ対応してほしい」が同じLINEに来ると、すべてに気を配ることになります。
上司や担当者へ相談するときは、たとえば通常の連絡は次の出勤日、緊急時は当番用の番号と分ける方法を提案できます。
休日の業務連絡について、通常の連絡は次の出勤日に確認する運用にできないかご相談です。
休日中に対応が必要な用件については、どの用件を緊急扱いにするかと、最初に連絡する担当者を決めていただけますか。
個人のLINEに連絡が集中する場合は、社用チャットや共有の連絡先にまとめてもらう方法もあります。
通知を切る場合は、必要な緊急連絡がどこに届くか確認しておくと、休みの日に確認する範囲を決めやすくなります。
当番として待機を求められているなら、先に条件を確認する
休日の当番が決まっている場合は、連絡を受ける時間帯、折り返し期限、代わりに対応する人、勤怠の申請方法を確認します。
待機中のルールが曖昧なままなら、自己判断で連絡を切る前に、どの時間帯に何を求められているかを確認してください。
〇月〇日の当番について確認させてください。
待機が必要な時間帯、折り返しの目安、対応できないときの連絡先をご案内いただけますか。
電話や作業が発生した場合、どのように勤怠を申請するかも教えてください。
休日に返信や作業を求められたら、指示と対応時間を残す

最初からすべての通知を保存する必要はありません。
休日だったこと、何をいつまでに求められたか、実際にいつ何をしたかが分かるよう、直近の1件から整理しましょう。
〇月〇日:シフト上は休日。
10時05分:上司からLINE。「午前中に先方へ回答してほしい」と連絡。
10時08分〜10時13分:上司と通話し、回答内容を確認。
10時15分〜10時30分:資料を確認し、先方にメールで回答。
10時31分〜10時32分:上司にLINEで対応済みと報告。
休日に対応した時間の合計:21分。勤怠への入力方法は未確認。
メモと照らし合わせる資料には、シフト表、通話履歴、返信や指示が分かるメッセージ、給与明細などがあります。
当番の日は、実際に対応した時間とは別に、待機を求められた時間帯や条件も書いておきましょう。
正確な時刻が分からないときは、おおよその時刻と分かるように書いてください。
社内資料や顧客情報を無断で転送・持ち出さず、保存が難しければ、指示の内容や時刻を自分のメモに残す方法もあります。
同じような連絡が続く場合は、日付ごとに記録し、どのくらいの頻度で休日の対応を求められているかも分かるようにしておきましょう。
記録がそろっていなくても、分かる範囲で相談できます。
休日の連絡が改善せず、辞めたいときの選択肢

休日も仕事のことが頭から離れず、会社に相談しても運用が変わらないなら、一人で抱える必要はありません。
会社への改善の相談、働いた時間や賃金の相談、退職の手続きは、別々に進められます。
改善して働き続けたいときは、上司以外の窓口にも相談する
連絡を送ってくる相手が直属の上司で話しにくい場合は、人事や労務担当者、社内の相談窓口に相談する方法もあります。
「休日の連絡がつらい」だけでなく、何時ごろ、どれくらいの頻度で連絡があり、どんな対応を求められているかを伝えましょう。
改善を求めるときは、例えば「休日のグループLINEは次回出勤時の確認としたい」「当番以外への緊急連絡を減らしたい」「休日に対応した分を勤怠に記録したい」など、困っている点に合わせて希望を伝えます。
社内に相談しづらい場合は、先に外部へ相談して構いません。
対応時間や未払い、強い叱責については相談先を分ける
| 相談したいこと | 相談先 |
|---|---|
| 休日に作業した時間が勤怠に入っていない、賃金が支払われていない疑いがある | 勤務先を管轄する労働基準監督署 |
| 休日の連絡や上司からの叱責について、どこへ相談するか整理したい | 総合労働相談コーナー |
| 平日夜間や土日に、労働時間の考え方や相談先を匿名で確認したい | 労働条件相談ほっとライン |
| 未払い額や請求方法について個別に判断してほしい、代理交渉を頼みたい | 労働問題を扱う弁護士 |
外部へ相談したことを勤務先に知られないか不安なら、窓口で最初にその旨を伝え、会社への確認が必要な場合の進め方を尋ねましょう。
労働条件相談ほっとラインは相談や窓口の案内を行う電話窓口で、会社に直接指導する窓口ではありません。
参照
退職するかまだ決めきれず、まず誰かに話を聞いてほしい方は、家族や友人、職場の同僚など、身近な相談相手の選び方をまとめた以下の記事も参考にしてください。

辞める意思が固まっているなら、退職日とそれまでの連絡方法を整理する
休日の連絡のルールが改善されるまで、退職を申し出るのを待つ必要はありません。
まずは、雇用契約書や労働条件通知書で契約期間を確認してください。
期間の定めのない雇用契約で、退職する意思を明確に通知した場合は、民法第627条第1項により、通知が会社に届いてから原則として2週間が経過すると契約が終了します。
「退職を考えています」と相談しただけの場合とは、扱いが異なります。
有期契約の満了前に辞めたい場合は、会社との合意、やむを得ない事情、契約期間などによって扱いが異なります。
退職を申し出るときは、退職日、最終出勤日、退職までに予定されている当番を分けて整理しましょう。
退職を伝えた時点で、すでに決まっている出勤や当番が自動的になくなるわけではありません。
出勤が難しい日や、当番を外してもらいたい日がある場合は、その日を伝えて調整します。
退職手続きの連絡が個人のLINEや電話に来ることが負担なら、「退職手続きの連絡は、できればメールでお願いします」と希望を伝えておく方法もあります。
体調が悪いときは、記録集めより休養や必要な受診を優先してください。
上司が退職届を受け取ってくれず、電話や対面でのやり取りを続けるのが難しい方は、人事へのメールや書面で退職の意思を伝える方法をまとめた以下の記事も参考にしてください。

自分で退職を伝えるのが難しいなら、退職代行SARABAへ
退職代行SARABAでは、ご本人に代わって、退職の意思や有給休暇の取得希望、必要書類の送付依頼などを会社へお伝えします。
会社からご本人への電話やLINEを控えてほしい場合は、その希望も会社へお伝えできます。
ただし、会社からの直接連絡が必ず止まるわけではありません。
未払い賃金の請求や会社との交渉は、サービスに含まれません。
休日に働いた分の賃金や割増賃金が支払われていない場合は、労働基準監督署や労働問題を扱う弁護士にご相談ください。
休日の仕事の連絡についてよくある質問
ここでは、LINEの既読、休日の連絡とハラスメント、「つながらない権利」について、迷いやすい点を整理します。
休日に仕事のLINEを既読にしたら、すぐ返信しないといけませんか?
既読をつけたという事実だけで、すぐに返信する義務が生じるわけではありません。
情報共有なのか、休日中の回答を求められているのか、当番で対応することになっているのかを確認してください。
既読を理由に毎回返信を求められるなら、「通常の連絡は次の出勤日に確認します」と伝え、緊急時の窓口も相談しましょう。
休日中にメッセージを確認すること自体が指示されている場合は、確認にかかった時間や、その後の対応も記録しておきます。
休日に何度も電話やLINEをされるのは、パワハラですか?
休日に連絡が来たというだけで、パワハラと決まるわけではありません。
パワハラに当たるかは、上司など、抵抗しにくい立場の相手からの言動か、業務上必要で妥当な範囲を超えているか、働く環境が損なわれているかを合わせて判断します。
連絡の頻度だけでなく、用件や必要性、返信しなかったときの言動も確認しましょう。
返信が遅れたことを理由に繰り返し怒鳴られる、個人のLINEで威圧的な連絡が続くなどの場合は、連絡の日時と内容、会社の対応を整理し、社内窓口や総合労働相談コーナーへ相談してください。
「つながらない権利」があれば、休日の連絡をすべて断れますか?
「つながらない権利」は、勤務時間外に仕事の連絡から離れ、休む時間を確保するための考え方です。
2026年11月5日時点で、日本では「つながらない権利」が一般の労働者に共通する権利として法制化されていません。
この考え方だけを根拠に、休日の業務連絡をすべて断れるわけではありません。
厚生労働省の労働政策審議会では、企業が職場の実態に合わせて勤務時間外の業務連絡のルールを明確にすることなどが検討されています。
自分の職場でどう対応するかは、通常の連絡か緊急当番か、どの程度の対応を求められているかを確認してください。
実際に仕事をした時間や待機時間の扱いは、現行の労働時間の考え方に沿って判断します。
参照:厚生労働省「第212回労働政策審議会労働条件分科会(資料)」
まとめ|休日の電話・LINEは、返信の要求と実際の対応時間を確認しよう
休日に仕事の連絡が来て休めないときは、連絡が届いたこと、返信や作業をしたこと、すぐ対応するよう待機を求められたことを分けて整理しましょう。
- 通常の連絡は次の出勤日に確認できるか、緊急時は誰が対応するかを確認する
- 休日中に仕事を求められたら、指示の内容と実際の対応時間を記録する
- 当番の日は、待機を求められた時間帯と、外出や応答に関する条件も残す
- 改善せず、辞める意思が固まっているなら、退職日とそれまでの勤務・連絡方法を整理する
上司や会社と直接やり取りするのが負担な方は、今の状況と、会社に伝えてほしいことをお聞かせください。

