「今の仕事を辞めたいけど親に相談した方が良いかな?」
「親が退職を反対してきた場合、どのように説得すれば良いの?」
退職する前に、今までの感謝もあるし心配をかけたくないから、親に伝えたほうが良いと考える人は多くいるでしょう。
ただ「親に伝えると反対されるのではないか」「余計に心配をかけるだけではないか」と考える人も少なくありません。
特に親が反対する場合、うまく説得できなければ関係性が悪化する可能性もあります。
そこでこの記事では、
- 退職する際に親に相談すべきかどうか
- 親に退職を反対された時の対処法
- 親に退職を頼んでいいかどうか
などについて解説します。
退職について親に相談するべきか、悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
退職するのに親に相談しようか迷うのは自然なこと
退職するのに親に相談すべきか悩む人は多くいます。なぜなら、生まれたときからお世話をしてくれたり相談に乗ってくれたりするなど、切っても切り離せない関係だからです。
そのため、悩んだときに親に相談しようか迷うのは、ごく自然のこと。
相談相手の候補に上がるのも無理はありません。
退職するのに親の許可が必要ない理由
「これまで親の言うことを聞いてきた」「誰かに相談する際は、まず親に聞く」といった人も多いでしょう。
そのような人は、仕事を辞めたいとき、親の許可を取らなくてはならないと考えるのではないでしょうか。
しかし、以下のような理由があるため、退職する場合は必ずしも親の許可を取る必要はありません。
- 親が働いてた時代とは環境が異なるため
- 親から強く反対される可能性があるため
それぞれの理由について詳しく解説します。
1.親が働いてた時代とは環境が異なるため
親が働いていた時代は、現在から遡ると最低でも20年以上違う人がほとんどです。
当然、親が働いていた時代と今では、環境にも大きな差があります。
代表的な例を挙げると、以下の通りです。
- パワハラやセクハラに対してまだ厳しくなかった
- まだIT企業の数はそこまで多いわけではなかった
- 一度就職したら3年は働くのが当たり前だった
当然、20年前と現在で、働きやすくて将来性が高い会社は大きく変わります。その証拠に大手就職サイトが大学生を対象に行う就職企業ランキングを見ても、ランクインされている企業は全く異なります。
環境の変化により親からもっともらしいアドバイスをもらっても、現代でも通用するとは限りません。
親の発言がすべて正しいわけではないので、注意しておきましょう。
2.親から強く反対される可能性があるため
多くの親は、「立派な企業に就職して長く働き続けて欲しい」と考えています。その理由は、生活の不安なく安定した生活を送ってもらいたいと考える親が多いからです。
退職した場合は、一時的とはいえ収入が途絶えたり、今よりも条件が悪い企業へ転職したりと不安がつきません。
そのような考えを持っている親に「退職したい」と相談した場合、強く反対される可能性が高くなります。
その結果、本当は辞めたいのに退職できなくなる危険性があります。仮に現在の職場環境がブラックだったり相性の悪い会社だったりした場合、無理して働いて体調を崩すかもしれません。
退職について相談するかどうかは、よく考えましょう。
退職前に親に相談するかは関係性次第
退職前に親へ相談するかは両者の関係性次第です。
これまでの人生で「親があなたの考えを尊重してくれる」「何でも相談にのってきてくれた」といった特徴がある場合は、退職前に相談しても問題ありません。
また、職場環境が合わなすぎて誰にも相談できない人も、無理をせずに気持ちを打ち明けた方が良い結果を生む可能性があります。
一方で「これまで親と意見がぶつかるケースがよくあった」「親は会社で長く働き続けることが正義と考えている」といった特徴がある場合は注意が必要です。
親に相談した結果、関係性が悪化するかもしれません。
親に退職を反対されたときの対処法
親に相談したいけど、反対されそうで怖いと考えている人もいるかもしれません。
そこで、親に反対されたとき、どのように対処すれば良いのか解説します。
- 金銭的不安がない根拠を説明する
- 今後のキャリアに不安がない点を説明する
- ポジティブな理由で退職する点を強調する
- 今の勤め先と同等以上の条件で働ける企業に転職する
それぞれの断り方の例についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.金銭的不安がない根拠を説明する
親が退職について反対する理由の1つに、金銭的不安があります。
そのため、退職しても金銭的不安がない点を丁寧に説明すれば、反対しなくなる可能性が高くなります。
退職後の生活費について聞かれたら、以下のように伝えましょう。
- 貯金が○万円あるから最低でも○ヶ月は大丈夫
- 次の転職先は決まっているから収入は途絶えない
ただし、転職先が決まっていなかったり、貯金に不安があったりする場合は、なるべく事前にその旨を柔らかく伝えておいた方が良いです。
もちろん、いつまでも金銭面の不安があると、反対する可能性が高くなるので、「●ヶ月以内に転職を決めるからお願いします!」と言うように期限を決めて伝えましょう。
なお、退職したいけどお金がなくて困っている人は「仕事辞めたいけどお金がない人の対処法10選!退職後にかかる支出も紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2.今後のキャリアに不安がない点を説明する
退職について、親が金銭面とともに不安を抱えるのが社会人としてのキャリアです。
辞めた後、何をするのか伝えなければ、親としては不安になるのも無理はありません。
そこで今後のキャリアについても説明しておきましょう。
- 今後は○職の仕事をしたい
- 将来は○を目指すからそのためには転職が必要
- ○の仕事は未経験でも選考に通るし将来性も高い
一度断られても、何度か想いをぶつければ、納得してもらえる可能性が高くなります。
3.ポジティブな理由で退職する点を強調する
多くの人は「給料が安い」「残業時間が長い」など、何かしらの不満があるから退職を検討します。
しかし、そのようなネガティブと捉えられる可能性のある理由をそのまま伝えるのは、おすすめできません。
なぜなら、「転職してもまた同じ理由で辞めたいと言い出すのでは?」といった印象を与えるからです。
親から反対されないためには、できるだけ不安を与えてはなりません。
そこで、以下のようにポジティブな理由に言い換えて説明してみましょう。
退職理由 | 言い換え例 |
---|---|
給料が安い | 努力や成果を正当に評価してくれる会社が良い 自分の成果を実感しながら働きたい |
残業や休日出勤が多い | 効率的に仕事をしやすい環境で働ける会社を選びたい 将来を考えると、ワークライフバランスを重視する会社が良い |
ノルマが厳しい | 1人1人の顧客と信頼関係を構築できる働き方を選びたい もっと営業スキルが身につく職場で働きたい |
上司や同僚と合わない | 周囲と協力しあいながら働きたい チームワークを重視する環境で働きたい |
理由がポジティブであれば、悪い印象は持たれないので、応援してくれる可能性が高くなります。
なお、退職理由についてもっと詳しく知りたい場合は、「【シーン別】退職理由おすすめ10選!上司と転職面接で納得される伝え方をそれぞれ解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
4.今の勤め先と同等以上の条件で働ける企業に転職する
退職を反対されているときの最も平和な解決策は、今の勤め先と同等以上の企業に転職することです。
特にあなたの今の勤め先が大手企業や公務員の場合、「今よりも条件が悪い転職になるのでは?」という心配から反対しています。
もちろん親の意を汲んで転職先を決める必要はありません。
しかし、今より条件が悪くならない点を伝えれば、親から反対される確率を下げられます。
親に退職がバレたくない人必見!3つのよくある疑問
親が退職について反対しているけど辞めたい人もいるでしょう。ただ、親に退職がバレたくないと考える人も多いのではないでしょうか。
そこで、退職をすると親にバレるのか、3つのよくある疑問に回答します。
- 実家暮らしの場合、バレる可能性が高い
- 1人暮らしで退職がバレるリスクは低い
- 退職しても親に連絡はいかない
親に退職がバレたくないと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.実家暮らしの場合、バレる可能性が高い
実家暮らしの場合は、退職後に発生する書類のやり取りの時点で必ずバレます。
会社から郵送される書類を隠し通すのも1つの方法ですが、手間の割にかなりのストレスになります。
この場合、無理に隠し通すのはおすすめできません。最終出勤日が決まった段階で退職を報告した方が、精神的に楽になるでしょう。
2.1人暮らしで退職がバレるリスクは低い
1人暮らしであれば、退職後も隠し通してしまいたいと考えるかもしれません。
親元を離れている場合は、自分から報告しない限り、退職がバレる心配がありません。
とはいえ、帰省などで親と会ったときに退職を隠し通すのは、精神的にも負担になります。
退職時点では隠しつつも、報告するタイミングをいつにするかは決めておくといいでしょう。
3.退職しても親に連絡はいかない
退職の際、親に連絡されるのではないかと、不安に感じる人もいるでしょう。基本的には、会社から親に退職の連絡は届きません。
ただし、退職手続きの際に生じる書類のやり取りが滞ってしまうと、確認のために親へ連絡がいく可能性があります。
また、バックレて辞めた場合は、安否を確認するためにほぼ確実に会社から連絡されます。
親にバレたくないのであれば、少なくともバックレは避けましょう。
ブラック企業を辞めたい時の正しい退職方法
ブラック企業を辞めたい場合は正しい方法で退職しましょう。
では、親に退職を頼んだり、退職代行を利用した場合は、どうなるのでしょうか?
それぞれのケースについて順番に解説します。
1.親に退職を頼むのはおすすめできない
本来退職時のマナーは「自分で直接、直属の上司に伝える」です。そのため親に退職を代わりに伝えてもらうのはマナー違反に当たります。
もちろん、パワハラを受けていたり、慢性的な人手不足だったりすると、退職を言い出しづらくなりますよね。
ただ、親に退職の手続きをお願いすると、「親に退職を進めてもらうなんて社会人としてどうなのか」といった印象を与えてしまいます。
そのため、必ず自分で退職を伝えるべきです。
2.退職代行を利用した方がスムーズ
会社を退職したいと考えていても、上司に伝える勇気がない人やブラック企業で働いている人は、なかなか決断できないかもしれません。
そのような場合は、退職代行を使った方が、スムーズに会社を辞められます。
退職代行を使った場合、あなたの代わりに担当者が退職の意思を会社に伝えてくれます。退職が成功する確率は100%に近いため、ブラック企業で働いている人も安心して依頼可能です。
ただし、お金を使ってまで退職するのは一般的とまではいえません。そのため、親には退職代行の利用について言わない方が良いでしょう。