「退職したいけれど、上司への伝え方がわからない」
「円満に退社するにはどう伝えれば良いの？」
「上司に伝える例文が知りたい」
このような悩みを抱えていませんか？
上司へ退職の伝え方は、とても大切です。伝え方を間違えると、会社からの印象を悪くしてしまい、退職日まで働きづらくなる恐れがあります。退職日まで円満に過ごしたいなら、マナーを守って伝えるのが良いでしょう。
この記事では、円満に退職するための上司への伝え方を紹介します。
- 上司への伝え方
- 失敗しない伝え方
- 上司へ伝えるケース別の例文
- 退職を伝える際の注意点
失敗しない退職の伝え方を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
上司に退職を伝える5つの伝え方
退職を伝えるにもマナーがあります。失礼にならないように、対応することが必要です。必ず守るべき伝え方を5つ紹介するので、事前に確認しておきましょう。
- 退職希望日の1ヶ月前までに意思を伝える
- 繁忙期や人事異動の後は避ける
- 直属の上司にアポをとる
- 退職の意思は直属の上司に口頭で伝える
- 静かな場所で退職の意思を伝える
順番にみていきます。
1.退職希望日の1ヶ月前までに意思を伝える
退職の意思は、退職希望日の1〜3ヵ月前に伝えるのが一般的です。法律上は退職日の2週間前までに伝えていれば辞められます。
しかし、特別な事情がない限り、なるべく早めに伝えるようにしましょう。引き継ぎや取引先での挨拶などがあるからです。場合によっては、新たに人材を採用するかもしれません。育成にも時間がかかるので、退職の意思を伝えるのはできるだけ早い方が良いです。
ただし、就業規則に「退職日の〇ヶ月前までに申し出ること」と記載していることがあります。
就業規則にしたがって、記載のとおりの期日までに申し出なければなりません。退職を考え始める段階で、就業規則を事前に確認しておきましょう。
2.繁忙期の退職は避ける
忙しいタイミングやプロジェクトの途中で退職するのは、できるだけ避けるのが無難です。
仕事の引き継ぎや育成には時間がかかります。忙しいときに退職が決まっていると、業務をこなすのに精一杯で何も引き継ぎできないことも。
しっかり引き継ぎをして余裕を持って辞めるためにも、できるだけ閑散期に退職日を設定しましょう。
3.直属の上司にアポをとる
退職の意思を伝えるときは、直属の上司にあらかじめ声をかけておきましょう。
「お話ししたいことがある」「相談したいことがある」と切り出し、日時を決めて話を聞いてもらうのがスムーズです。
直属の上司が外出や出張で話ができない場合は、アポイントをメールでとっても大丈夫です。ただし、退職の意思は直接伝えましょう。
4.退職の意思は直属の上司に口頭で伝える
アポイントをとるときは、メールでも問題ありません。しかし、退職の意思を伝えるときは、対面で伝えるのがマナーです。
直属の上司以外に伝えるのも控えましょう。「自分を飛び越えてやりとりされた」と、思わせてしてしまうためです。上司との信頼関係が崩れてしまうと、退職日まで仕事がやりづらくなりますよね。
円満に退職するためにも、直属の上司に直接口頭で伝えるようにしてください。
5.静かな場所で退職の意思を伝える
退職の話を切り出すときは、2人でゆっくり話ができる空間で伝えるのがマナーです。
退職理由に関しては、プライベートなことや話しにくいことを伝える必要がありますよね。会議室を使えば途中で同僚が入ってくることがなく、誰にも聞かれずゆっくり話せます。
落ち着いて話ができる場所で、一対一で直属の上司に伝えましょう。
退職で失敗しない上司への伝え方6選
退職の意思をただ伝えれば良いわけではありません。自分のことだけでなく、上司のことも考えて伝えた方が良いです。退職日まで円満に過ごすためにも、ポイントを押さえて話をしましょう。
- 最初に感謝の気持ちを伝える
- 退職の意思をはっきり伝える
- 納得せざるを得ない理由を伝える
- ネガティブな理由は避ける
- 退職希望日を相談する
- 転職先は言わないようにする
一つひとつ確認していきます。
1.最初に感謝の気持ちを伝える
「これまで大変お世話になりました。この度退職したいと考えています。」と、感謝の気持ちを最初に伝えることが大切です。
はじめに感謝の気持ちを伝えることで、退職を受け入れてもらいやすくなります。例え、ネガティブな理由があったとしても、今までお世話になったことに変わりありませんよね。
感謝の気持ちを伝えてから、退職の意思を伝えるのがおすすめです。
2.退職の意思をはっきり伝える
言いにくいかもしれませんが、退職の意思は変わらないことをはっきり伝えましょう。あいまいにしてしまうと、引き止めにあう可能性があるからです。
退職の意思を伝えると、具体的な理由を聞かれます。退職する理由は、ひとつだけではないですよね。会社が嫌になったのが一番の理由だったとしても、新しい環境でスキルアップをはかりたいといった理由があるはずです。
上司が納得する理由を選んで伝えるよう心がけましょう。
3.納得せざるを得ない理由を伝える
はっきり伝えることに加えて、引き止めにあいにくい明確な理由を伝えることが大切です。
「新たにやりたいことができた」「目標を達成するためにはキャリアチェンジが必要」など、今の会社ではできないことを伝えると納得してもらえます。
とはいえ、嘘の理由を伝えるのは良くないです。退職する理由は複数ありますよね。受け入れてもらいやすいものを選択して伝えましょう。
4.ネガティブな理由は避ける
退職理由を伝えるときは、会社に不満があっても正伝えないようにしましょう。
上司の気を悪くする恐れがあります。それどころか、不満を解消するのでもう少し働いてほしいと引き止められることも。
退職を伝える際は、次のステップに進むためのポジティブな理由や家庭の事情など、今の会社では叶わない目標があることを伝えるのがおすすめです。
5.退職希望日を相談する
退職希望日は自分で指定せず、上司に相談するのがおすすめです。
退職日を一方的に伝えると、会社のことを考えていないと悪い印象を与えることがあります。円満退社が難しくなり、退職日まで働きづらくなることも。
とはいえ、転職先がすでに決まって退職希望日をずらせないことがありますよね。入社予定日を正直に伝えて、業務を調整してもらうよう相談してみましょう。
6.転職先は言わないようにする
転職先が決まっていても、会社名までは言わないようにしましょう。余計な詮索をされないためです。
上司が転職先とつながりがあるかもしれません。どんな情報が流れるかわからないので、会社名は伏せておいた方が無難です。
転職先でうまくやっていくためにも、会社名までは伝えず次が決まっている程度に留めておきましょう。
退職を上司へ伝える例文を4つのケースで紹介
上手に退職を伝えるコツがわかっても、なかなかうまく伝えられないですよね。退職理由によって伝え方が異なるところが、難しいところです。
- 前向きな退職の場合
- 体調不良が理由の場合
- 家庭の事情で退職する場合
- 職場への不満がある場合
ここで紹介する退職を伝える例文を参考に、上司へ伝えてみてください。
1.前向きな退職の場合
将来のために新たなジャンルへ挑戦したい場合は、仕事への思いを話すのがポイントです。下記の例文を参考にしてみてください。
お忙しい中、お時間いただきありがとうございます。
急で申し訳ありませんが、退職させていただきたいです。仕事をしていくうちに新たな目標ができました。
今の仕事には、とてもやりがいを感じています。しかし、将来のことを考えた結果、今挑戦するべきだという結論に至りました。
身勝手ではありますが、〇月×日までに退職させていただけますでしょうか。
ここで気をつけたいのが、今の会社への不満は伝えないことです。スキルアップが見込めないといった、ネガティブな理由は避けましょう。
2.体調不良が理由の場合
体調が悪く出勤するのが辛い場合は、無理せず正直に伝えましょう。休職を勧められることがあるので、退職したい旨をきちんと話すのがポイントです。
本日はお忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます。
大変申し訳ありませんが、体調不良が続き働けなくなってきました。
このまま仕事を継続するのは厳しいので、〇月×日までに退職させていただけないでしょうか。
病院に通院していて診断書がある場合は、提出する必要があります。
3.家庭の事情で退職する場合
子どもの都合や親の介護などで退職せざるを得ない場合は、わかった時点でなるべく早めに伝えましょう。
家族で生活しているため、自分ひとりの都合では何ともできないことがあります。正直に話をすることで、退職を認めてもらいやすいです。
お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます。
急で大変申し訳ありませんが、家族に介護が必要になり自分が面倒を見ることになりました。
身勝手ではありますが、〇月×日に退職させていただけないでしょうか。
退職日がある程度決まっている場合が多いでしょう。一方的にならないように、伝え方に工夫が必要です。
この後で解説する「上司に退職を伝える際の3つの注意点」を参考にしてみてください。
4.職場へ不満がある場合
会社へ不満があり転職を考えている場合は、ストレートに伝えないようにましょう。
ただし、嘘の理由を伝えるのは良くないので、不満以外のことを伝えるのが望ましいです。下記の例文を参考にしてみてください。
お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。
将来のことを考え、キャリアチェンジすることを決意しました。
資格取得を目指し勉強に専念したいので、退職させていただけないでしょうか。
次の仕事に挑戦してみたいと伝えると、認めてもらいやすいです。今より自分に合っている仕事を見つけたといった理由でも良いでしょう。
上司に退職を伝える際の3つの注意点
退職を伝えるのは、なかなか勇気が必要ですよね。円満に退職するための注意点を紹介します。
- 感謝の気持ちを忘れずに伝える
- 一方的に話をしないようにする
- 話を切り出すタイミングを考える
上司に伝える前に、立ち止まって考えてみてください。
1.感謝の気持ちを伝える
一番大切なことは、感謝の気持ちを伝えることです。
理由はどうあれ、お世話になったことには変わりありません。感謝の気持ちを伝えながら、将来のことを考えた結果が退職だったことを話しましょう。
退職理由は、基本的にスキルアップやキャリアチェンジなどのポジティブな理由が望ましいです。しかし、パワハラを受けていたり体調不良で出勤できない場合は、正直に伝えて納得してもらいます。
伝える理由がネガティブだったとしても、感謝の気持ちは忘れずに伝えましょう。
2.一方的に話をしないようにする
退職を伝えるときは、自分の都合を一方的に話すのは避けたいところです。会社のことも考えた配慮が必要でしょう。
退職日はできるだけ上司と相談して決めるのが理想ですが、できないこともありますよね。家庭の事情や体調不良といったやむを得ない理由があるときは、退職日を伝えても大丈夫です。
しかし、一方的な言い回しは避けるように注意が必要です。「〇〇日に退職しますのでよろしくお願いします。」と一方的に伝えてしまうと、印象が悪くなってしまいます。
「〇〇日に退職したいのですが、大丈夫でしょうか？」のように、調整をお願いする気持ちで伝えるようにしましょう。
3.話を切り出すタイミングを考える
退職のことを伝えるためには、上司の時間を使うことになります。話が長くなる可能性があるので、忙しいタイミングは避けた方が良いです。あらかじめアポイントをとって時間を決めている場合も、切り出し方には注意しましょう。
上司が忙しくて時間が過ぎてしまったら、落ち着いたタイミングで声をかけます。
「〇〇時からお時間いただく予定でしたが、別日にしたほうがよろしいでしょうか？」と、提案すると良い印象を持たれやすいです。
自分のことだけでなく、相手の都合を考えて行動するようにしましょう。
伝え方を工夫してうまく上司へ退職を伝えよう
会社に退職を伝えるときは、感謝の気持ちを忘れずに話しましょう。退職理由を伝えたときに、納得してもらいやすくなります。お世話になったことをきちんと伝えて、現在の会社ではできないことをやりたいと伝えるのがスムーズです。
できるだけ、ネガティブな理由を伝えるのは避けましょう。会社からの印象が悪くなり、退職日まで働きづらくなってしまいます。
ただし、パワハラを受けている場合は、正直に理由を伝えましょう。通院している場合は、医師の診断書を提出します。
上司にうまく伝えられないと感じたら、退職代行を利用するのも選択肢のひとつです。退職代行なら、あなたの代わりに手続きしてもらえます。自分で退職を伝えなくて良いので、気持ちが楽です。
退職の意思を上司にうまく伝えられない場合は、退職代行の利用を検討してみてください。
