環境が悪すぎて会社を辞めたいけれど、新卒から半年しか経っていないと悩む方もいるでしょう。早く辞めてしまうと世間からの目も厳しいのではないかと言う不安もあるはずです。
確かに、すぐに辞めるリスクはあります。しかし、半年以内で退職する人の割合は5〜10%と少なくありません。状況によっては、早く会社をやめて次を探すメリットもあります。
そこでこの記事では、以下の内容などについて解説します。
- 新卒から半年でやめるリスク
- メリット
- 退職時に伝える理由
仕事を辞めたいけれども不安もあると感じている方は、考えが整理されるはずです。今のもやもやとした気持ちを解消したいと感じる方はぜひご覧ください。
新卒入社後半年以内に退職する人の割合
直接リクルートワークス研究所が公開している「全国就業実態パネル調査2020」によれば、半年以内に退職する人の割合は、大卒7.5%、高卒11.8%。決して少なくないことがわかります。
もう一つ参考になるデータがあります。厚生労働省のデータによると、大卒新卒入社した人の1年以内の退職率は10.6〜15%で推移しています。中卒、高卒の場合は、さらに離職率は高いという調査結果です。このデータからも、半年以内の退職割合は、5〜10%くらいではないかと類推できます。
学校で例えれば、1クラスに2〜3人くらいは、半年で退職していることになりますよね。ここから、新卒入社してすぐに辞めるのは、珍しいことではないとわかるでしょう。
新卒を半年で退職するリスク
新卒から半年以内に退職する人は少なくないとはいったものの、入社してすぐに仕事を辞めると、転職時にリスクがあります。知っておきたい代表的なものは以下のとおりです。
- 新卒より不利になる
- アピールポイントが少なく転職が難航する
- 退職理由をほぼ必ず聞かれる
辞めてから、再就職先がなかなか決まらずに悩むと言った事態に陥らないために、ぜひ先にご覧ください。
新卒より不利になる
半年で退職すると、新卒としての優遇措置が受けられません。第二新卒の枠で応募する場合、求められるレベルは新卒よりも高くなりがちです。
そのため、転職市場では不利な立場に立たされることがあります。第二新卒の枠がない企業の場合、半年で退職しても一般の中途採用枠で競争しなければなりません。
新卒で選考が進んでいたレベルの企業でも、書類審査で落ちる可能性は十分ありえます。新卒採用の就活が上手くいったから大丈夫、と安易に考えない方が良いでしょう。
アピールポイントが少なく転職が難航する
半年の職歴では、自分のアピールポイントがなかなか作れません。実績を見せることができず、PRが不十分になるため、転職活動が難航することがあります。
業務遂行能力をアピールしたとしても、半年程度だとプロジェクトが完遂できていないことがほとんどではないでしょうか?このように、スキルを具体的な事例を見せて証明できないため、志望企業に自分をアピールするのが難しい状況になります。
退職理由をほぼ必ず聞かれる
半年で退職した理由は、転職先の企業にとって非常に気になるポイントです。面接官は、「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」と不安に思います。
マイナビの「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」によれば、中途採用費用の平均は、316.4万円。決して安い金額ではないからこそ、採用を決めた方には長く続けてほしいと考えています。
そのため、退職理由をしっかり説明できるように準備しておく必要があります。それならば辞めてもやむを得ないと感じてもらえるような理由がなければ、なかなか採用に繋がりません。
新卒から半年で退職するメリット
新卒から半年で退職するのはリスクがあるものの、辞めるメリットももちろんあります。代表的なものは以下の3 つです。
- 未経験の仕事に転職しやすい
- 周りに差をつけられずに済む
- 気持ちがリフレッシュされる
やめようか悩んでいる間に、このメリットを失ってしまう可能性もあります。ぜひ、両方を比較して今後の選択を来ましょう。
未経験の仕事に転職しやすい
半年で退職する場合、未経験の分野に転職できる可能性が高まります。中途入社では一般に、即戦力を採用するため、経験のある仕事につくのが基本です。
しかし、半年で退職する場合は、今までの業務内容よりもポテンシャルが重視される傾向にあるため、未経験でも採用されやすいと言えます。新卒から間もない時期に転職することで、前職とは異なる業界や職種への転職も選択肢にあがるのはメリットです。
まわりに差をつけられずに済む
新卒入社から半年で退職すると、同期や先輩社員との間に大きなキャリアの差がつかず、新しい環境でのスタートがしやすくなるのもメリットです。
自分が働いている職場ではスキルが身につかないと感じている場合、同年代に比べて遅れを取ることになります。スキルの差があれば、当然同年代に比べて市場価値は下がります。結果、1社目にしがみつくことで、成長の時間を奪われてしまうということにもなりかねません。
先輩たちを見ていても単純作業が多く、スキルが身につかない職場と感じるのであれば、早めの転職も選択肢にあがってきます。
気持ちがリフレッシュされる
半年で退職し、新たな職場に転職することで、気持ちがリフレッシュされることがあります。
人間関係や、重労働で心身ともに疲れてしまっている方もいるのではないでしょうか?その状態で働き続けると、不調に繋がり、最悪の場合、休職を余儀なくされることもあります。
今の環境が苦しすぎて、このまま続けるのが難しい場合、思い切って退職することが気持ちの整理に繋がります。
新卒から半年で退職したい人によくある理由
ここでは、新卒入社から半年で退職を検討する人が抱える理由の中で、特に多いとされる7つを紹介します。
- 仕事があわない
- 人間関係が悪い
- 勤務時間が長すぎる
- 収入が低い
- 他の仕事をしたい
- ハラスメントを受けた
- 将来に不安を感じた
それぞれの理由について、退職するべきか続けるべきかの判断基準も含めて解説しますので、辞めたい理由に会うところをご覧ください。
仕事が合わない
仕事が合わないという理由は、とても多いです。しかし、そのまますぐに辞めるのはおすすめしません。
半年では仕事内容を完全に理解しきれません。さらに、専門性の高い業務に携わっている場合、1年以上経過しても下積みの仕事が中心になり、その業務の面白さを理解するのが難しいケースもあります。
少し時間をかけて仕事に慣れ、本当に自分に合わないと判断するまで慎重に検討しましょう。
人間関係が悪い
職場の人間関係が原因ならば、状況によって退職を検討しても良いでしょう。
人間関係の良し悪しは、採用時には判断できません。転職先でも同様の問題に直面する可能性があります。そのときに、すぐにまた辞めてしまうと、職歴に傷がつきます。
もう少し職歴を積んでから転職を検討した方が有利になることもあるため、状況を見つつ判断しましょう。
勤務時間が長すぎる
過労が原因で体調を崩すリスクがある場合、退職を検討しても良いでしょう。特に、労働基準法を違反しているレベルの勤務時間であれば、健康を優先すべきです。
業務時間内に仕事を終える工夫をしても変わらないならば、転職時の面接でも理解してもらいやすい理由となります。健康を第一に考え、仕事とプライベートのバランスを整えることが重要です。
収入が低い
収入が低いことが退職理由となることもあります。先輩たちの給与を見ているうちに、このままでは生活できないのでは、結婚は難しいのではと不安になって転職したくなる気持ちは十分理解できます。
ただし、転職後に収入が上がる保証はありません。半年程度の転職では条件が下がることも多いため、慎重に転職を検討しましょう。退職前に転職活動を進め、内定が出てから会社を辞めるのも一つの手段となります。
他の仕事をしたい
やりたい仕事が見つかった場合、前向きな転職理由となります。たとえば、将来的に海外向けの営業をしたいと思っていたのに、働いている会社が海外事業を撤退したといったケースです。
特に、採用時には知らなかった内容であれば、十分転職動機になります。ただし、今その仕事に配属されなかっただけの場合はもう少し続けたほうが良いでしょう。
自社でその道に進むことができないか、自社で身につけたスキルが活かせる職場がないかを検討し、それでも難しい場合に転職を決めたほうが採用面接でも説得力が増します。
ハラスメントを受けた
ハラスメントを受けている場合、社内で改善の兆しが見られないなら退職を検討しても良いでしょう。モラルのない職場で我慢し続ける必要はありません。
適切な相談窓口や上司に相談し、問題解決に向けた取り組みを行った上で、状況が改善しなければ退職を決断しましょう。
将来に不安を感じた
職場の先輩や上司がスキルがなかったり、会社全体に活気がなかったりする場合、将来に不安を抱えることがあります。その他、赤字の事業が多いなど、会社の売上が下がっており、打開策がない場合もこのままでいいのか疑問を持つはずです。
将来の不安がある場合は、転職理由になりえます。ただし、いきなり辞めるのは、転職時に条件が下がるリスクがあるのでおすすめしません。
会社で学べる範囲でしっかりと仕事をこなし、自分の成長を実感できるように努力した上で転職を検討すると良いでしょう。
新卒から半年で辞める退職理由の伝え方
新卒から半年で辞める場合、退職理由の伝え方が大切です。ここでは2つのケースを解説します。
- 勤め先に伝える退職理由
- 転職時に伝える退職理由
それぞれ、全て正直に伝える必要はなく、理由を使い分けて問題ありません。話し相手に納得してもらうことを第一優先に、理由を考えてみてください。
勤め先に伝える退職理由
退職理由を勤め先に伝える際には、必ずしも本当の理由を伝える必要はありません。やむを得ない事情や引き止めにくい理由を伝えることで、円満に退職できる可能性が高まります。
例えば、家族の介護などが理由である場合、会社側も理解しやすく、スムーズに退職手続きが進むでしょう。
会社側に不満があったとしても、そのまま伝えるのは避けるべきです。その部分を改善すると説得されたり、相手が不快な思いをして残りの在職期間が気まずくなったりするためです。
まず辞めさせてもらうことを第一に角が立たない理由を用意すると良いでしょう。
「新卒ならではの退職理由の伝え方!3つのポイントを押さえて円満退社」では、伝えやすい理由を紹介しているので、悩む方はぜひこちらも参考にしてみてください。
転職時に伝える退職理由
転職活動中に退職理由を伝える際には、ある程度本当の内容を伝える必要があります。退職の理由に面接官が納得できなければ、採用にはつながらないからです。
ただし、前職の不平不満を連ねるのは避けましょう。人のせいにして本人は努力しないと判断されるかのセウ性があるからです。早く退職してしまったことに対して自分にも非があるという態度を取りつつ、それでも理解できる退職理由を話すことが重要です。
新卒から半年で退職すると伝えるのが気まずいならSARABA
新卒から半年で会社を辞めると伝えるのは、少なからず気まずいものです。誠意を見せつつ、しっかりと退職の意志を示しましょう。
しかし、上司のハラスメントなどが原因の場合、上手く言い出せないという気持ちもわかります。退職したいと伝えても、拒否されてしまい、環境が悪化してしまって困っている方もいるでしょう。
自力で辞められなかったり、上司に直接伝えるのは気まずいと考えていたりする方におすすめなのが退職代行SARABAです。
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