「ボーナスもらってすぐ辞めたい!いつ退職の話をするのがいいんだろう?」
「ボーナスもらってすぐ辞めても問題ないのかな?」
「ボーナス支給日の翌日退職できるの?」
退職するならば、今の会社でしっかりボーナスを貰ってからがいいと思う方も多いはず。まとまった金額が入るチャンスを逃すのはもったいないという気持ちはわかります。
ボーナス後に辞める人は一定数おり、それ自体は問題ありません。しかし、退職を伝える時期を間違えると、せっかくの賞与がもらえず損してしまうこともあります。ボーナスをお得にもらいたいならば、ルールをしっかり把握して辞める時期を検討するのがおすすめです。
そこでこの記事では、ボーナスをもらってすぐ辞めたいと思っている方に
- 就業規定を確認すべき理由
- ボーナスをもらって円満退社するスケジュール
- 注意点
をまとめて紹介します。
賞与の支給額が少なかったり、もらえなかったりして損することがないように、ぜひご覧ください。
ボーナスをもらってすぐやめるのは問題ない
ボーナスをもらってすぐ辞めるのに対し、後ろめたいと感じる方もいるでしょう。しかし、ボーナス後にやめても問題ありません。
実際に、ボーナス後に退職する人が多いと言われており、決して珍しいことではないのです。
ボーナスはここまでの成績や成果に対してのご褒美。そのため、今まで会社に貢献してきた分はしっかりもらって良いでしょう。また、一度もらったボーナスを後で返還する義務もありません。
ボーナスをもらってすぐ辞める場合は就業規定を必ず確認
ボーナス翌日に退職してしまえば、一番お得にやめられると思っている方もいるのではないでしょうか?
もしリサーチなしにそう思っているならば要注意。期待していたボーナスがまったくもらえないかもしれません。
ボーナス規定は就業規則で決まっていて、法律で決められていることではありません。会社に支給義務がないため、万が一もらえなくても何も言えないということ。
ボーナス査定や支給額は会社で決められているので、事前に就業規則を確認しておかないと損する可能性があります。
期待していたボーナスが全くもらえないなんてことがないように、しっかりリサーチしておくことが大切です。
実際にボーナス規定を例に挙げて考えてみましょう。
- 年2回支給:6月と12月
- 6月支給分の査定期間:前年10月〜3月
- 12月支給分の査定期間:4月〜9月
- 賞与査定:役職の有無、資格の有無、査定期間の出勤率、査定期間の業務成績など
- ボーナス支給日に在籍していることが条件
上記の条件が設定されている会社があるとします。
- 在籍期間によって支給額が変わる
- ボーナスが支給されない場合がある
- 退職予定者のボーナスが減額される場合がある
このことについて、検討してみましょう。
1.在籍期間によって支給額が変わる
ボーナス支給には査定期間があり、その期間の出勤率や業務成績によって支給額が変わってくる場合が多いです。査定期間に在籍していなければ支給されず、査定期間の途中から入社した場合は在籍期間分しか支給されない仕組みです。
11月に上記条件の会社に転職したとします。
12月に支給されるボーナス査定期間は4月〜9月のため、支給されません。6月に支給されるボーナスはもらえますが、査定期間が10月〜3月なのに対し在籍期間が11月〜になるので満額はもらえないことになります。
2.ボーナスが支給されない場合もある
ボーナス支給日に在籍していても、査定期間に在籍していなければその分のボーナスはもらえません。
上記条件によると、4月1日入社の場合は6月のボーナスが支給されないことになります。ボーナス支給日には在籍していますが、査定期間である前年の10月〜3月に在籍していないからです。
また、11月30日付で退職した場合にも12月のボーナスは支給されません。ボーナス査定期間は在籍していますが、肝心のボーナス支給日に在籍していないためです。
就業規則に「ボーナス支給日に在籍していること」が条件としてあった場合は、ボーナス支給日まで在籍している必要があるので注意しましょう。
逆にこの条件が明記されていなければ、交渉の余地があるかもしれません。気になる場合は、勇気を出して聞いてみると良いでしょう。
3.退職予定者のボーナスが減額される場合がある
ボーナス支給日より前に退職を表明してしまうと、もらえる額が下がってしまう可能性があります。就業規則に記載がないことは、会社のさじ加減で変わってしまうことがあるので注意が必要です。
ボーナス支給額は、査定期間の出勤率や業務成績はもちろんのこと、将来の期待が込められている場合があります。「この会社にもっと貢献してくれるだろう」という期待が金額に反映されているということです。
会社が期待していた社員がボーナス支給月に辞めるとなったら、期待が無くなりますよね。その分を減額されてしまう恐れがあるのです。
また、就業規則に「退職予定者には支給しない」と明記されていたら、例え支給日に在籍していてもボーナスはもらえません。
ボーナスをもらって辞める場合の円満退社するスケジュール
ボーナス直後に退職日を設定すると、退職の相談をするのが査定の前になる可能性が出てきます。また、退職が決まっている社員に対してボーナスを支給しない企業もあるため、損してしまうかもしれません。
ここでは、ボーナスをもらってから円満に辞めたい人向けのおすすめスケジュールを紹介します。ただし、それぞれの会社の就業規則によってルールは変わるので、あくまで参考程度にしてください。
1.ボーナス支給日をすぎてから退職の相談を切り出す
ボーナスをしっかりもらうには、支給日をすぎてから退職相談しましょう。辞めることがわかっている状態だと賞与の対象外になる可能性があるからです。また、もらえたとしても査定が下げられてしまい、期待していた額面にならないこともあります。
満額しっかりもらいたいならば、退職相談をするのはボーナスが無事支給されてからにしたほうが良いでしょう。
2.最終出社日は1ヶ月くらい後にする
法律上は、退職を切り出してから2週間経てば辞められます。
労働者には「退職の自由」がある。そのため、退職を希望する労働者は自由に退職することができ、退職の意思表示から2週間が経過すると雇用関係が終了(=退職)する。
(引用:民法第627条第1項)
とルールが決まっているからです。
ただし、会社が後任を決め、引き継ぎをする期間を考えると2週間では足りません。最終出勤日は1ヶ月以上後にするのが現実的なライン。できれば退職日の2、3ヶ月前に伝えるのがおすすめです。
3.有給休暇で残りの期間を過ごす
退職日が2ヶ月後になっても、有給休暇を活用することで最終出社日を早められます。もし3週間分あるのなら、全部使い切れれば最終出社は約1ヶ月後です。
ボーナスと異なり、有給休暇取得のルールは労働基準法で定められています。2019年に法律の改定があり、労働者に対して年間5日以上の有給休暇取得が義務付けられました。そのため、まだ今年分を使っていないならば、会社側は断ることができません。
ただし、時期を変更する権利は認められているので、具体的には会社と相談になります。
ボーナスをもらってから辞める場合の注意点
ボーナスをもらってから辞めたいと思う場合は、以下の3つに注意して下さい。
- ボーナス支給までやめたいことを匂わせない
- 転職活動は逆算して行う
- 新しい会社の支給額も加味する
それぞれ詳しく解説します。
1. ボーナス支給までやめたいことを匂わせない
仲の良い同僚であっても、ボーナス前に退職を匂わせるのは避けましょう。どこから噂が流れるかわかりません。
せっかくボーナスまで我慢して仕事を続けたのに、先に噂が流れると査定が下げられる可能性があります。
「やめようと思っているの?」と先に上司から聞かれてしまったり、辞める報告をした後に「○○から聞いたよ」と言われてしまったりすると、とても気まずくなりますよね。「辞めません」と明言した直後退職の相談をすると、トラブルの原因にもなります。
ボーナスのためにも、居場所を失わないためにも、ボーナス支給までは辞めたいことを周りにばれないように努めましょう。
2.転職活動は逆算して行う
ボーナスをもらってすぐに辞めたい場合は、希望退職日から逆算して転職活動を行うようにしましょう。
6月にボーナスが支給されてその後に退職届を提出する場合は、退職日を7月か8月あたりに設定する必要があります。退職は「辞める日から1ヶ月前までに申し出ること」と決められている会社がほとんどだからです。
退職届を提出するときには次の転職先が決まっている方が良いので、5月もしくは6月中までに新しい会社の内定をもらう必要があります。そのため、転職活動は3月下旬から4月上旬に開始すると良いでしょう。
3. 新しい会社の支給額も加味する
ボーナス時期まで退職を待つということは、それだけ次の会社への入社が遅れるということ。転職が遅くなると在籍期間が短くなり、新しい会社での最初のボーナスが下がる可能性があります。場合によっては、期間が足りずにボーナスがもらえないリスクも。
もし、今の会社のボーナスが少なかったり、期待できなかったりするようならば、早めに転職したほうが、次のボーナスが増えるかもしれません。今の会社と転職先、トータルで見て得になるように動きましょう。
ボーナスもらってすぐ辞めるのは損?待たずに退職するメリット
ボーナスをしっかりもらいたいならば、支給月に辞めるのはリスクが高くできれば避けたいところ。しかし、支給後に退職を切り出すとそれだけ辞めるのが遅くなってしまいますよね。
状況によっては、ボーナスを待たずに辞めてしまった方が良い可能性があります。
ここでは、ボーナスを待たずに辞めるメリットを4つ紹介します。
- ストレスがたまらずに済む
- 転職活動が進めやすくなる
- ボーナスの金額を気にする必要がなくなる
- もらい逃げだと思われない
ぜひ、期待しているボーナスの金額とこれらのメリットを比較しながら読みすすめて下さい。
1. ストレスがたまらずに済む
勤務期間が短くなることで、ストレスを余計にためずに済むのは大きなメリットです。
ボーナスまでの1〜2ヶ月を耐えるのもつらい職場にいるのは、精神的な負荷が大きいもの。そのまま働き続けると、メンタルの不調に繋がる可能性もあります。
たとえボーナスをもらって辞められたとしても、精神的な限界が先に来てしまい、転職活動に支障をきたしては本末転倒。働けない期間が長くなってしまうと貯蓄を食いつぶしてしまうので、意味がありませんよね。
行くのが辛くてたまらない職場ならば、早く辞めたほうが心身に良いでしょう。
2. 転職活動が進めやすくなる
今の職場が忙しく、仕事をやめないと転職活動が始められないという方は要注意。退職時期を早めたほうが、転職活動が進めやすくなるケースがあります。
一般に、以下の時期は求人が増えると言われています。
- 1月から3月
- GW開けから6月
1月からは、来季の組織を考えて人事異動の準備を始める時期です。既に役職についている方や、今のキャリアを生かして転職したい方はこの時期を狙うといいでしょう。
年末のボーナスをもらってから退職を切り出すと、採用のピークを逃してしまうかもしれません。
また、GWくらいに新卒採用が落ち着くため、ここから第二新卒向けの求人が増えます。夏のボーナスを待つと、第二新卒向けの採用が落ち着いてしまうので、選べる仕事が減るリスクもあるでしょう。
このように、ボーナスをもらってから退職を伝えて転職活動を始めると、良い求人を逃してしまうかもしれません。今の職を続けながら転職活動に時間を割けない方は、早めに辞めて求人を選ぶ方が良いケースもあります。
3. ボーナスの金額を気にする必要がなくなる
ボーナス前に辞めてしまえば、そもそも賞与の金額を気にする必要がありません。
退職を伝える時期は、辞める2ヶ月ほど前が一般的です。ボーナスが出た直後に辞められるようにするならば、査定の前に退職願を出さなければいけません。この場合、「退職が決まっているから」という理由で査定が下げられて、期待しているほどボーナスがもらえないこともあります。
実際、私も査定が普段より下げられており、最後のボーナスの金額が少なくてがっかりしました。
退職時期を後ろに延ばして頑張ったにもかかわらず、期待した金額がもらえなければさらにモチベーションが下がるものです。ボーナスはもらえないけれども、早くこの職場をやめられるという状況のほうが良いという方も居るでしょう。
4. もらい逃げだと思われない
ボーナス直後に辞めることが決まっていると、同僚から噂されることもあります。「もらい逃げする人」というレッテルを張られると、退職日まで気まずく感じる方も居るでしょう。
周りの目が気になるタイプならば、ボーナス直後に辞めないほうが印象良く気持ちよく最終日まで過ごせます。
ボーナスもらってすぐ辞めると言いにくいなら退職代行もおすすめ
ボーナスをもらった直後に辞めるというのが気まずいと感じる方もいるのではないでしょうか?また、「ボーナスのもらい逃げだ」と上司に叱責されてしまい、取り合ってもらえなかった方もいるでしょう。
自力での退職が難しい方は、退職代行を利用するのもおすすめ。退職代行は、あなたに代わって退職したいと伝えてくれるサービスです。
退職代行を使えば、早ければ翌日には退職できます。また、上司に退職を伝えるという嫌な作業を代行してくれるので、依頼をしたあとは待つだけです。
第三者が間に入ることで辞めやすくなり、さらに労働組合が運営元であれば、会社との交渉ができるので有給休暇の取得も可能です。
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