「隣の人のキーボードを叩く音が気になって仕事に集中できない」
「HSPのせいで、仕事が続かないのかな?」
「満員電車がつらい。仕事が始める前にすでに疲れ切っている」
と悩んでいませんか。
HSPは病気ではなく、生まれ持った気質とされています。「繊細さん」の本などでHSPのことが広く知られています。日本人は人口の約15〜20%が当てはまると言われ、これは5人に1人です。
繊細であるがゆえ、仕事が続かなく悩んでいる人も多いです。自分を責める必要はありません。仕事が合わないだけで、人より繊細で敏感なあなたは合う職場で働けば素晴らしい能力を発揮できます。
この記事では、HSPで仕事が続かなく悩んでいるあなたに向けて
- 仕事が続かなくても問題ない理由
- 続かない理由
- 対処法
- 続けられる仕事の見つけ方
- ハッピーに仕事を続けられる方法
などを詳しく紹介します。
仕事を続けられない自分は社会不適合者だ、と責めないでください。必ずあなたの実力を発揮できる場所があります。
【HSPの自分を責めないで】仕事が続かなくても問題ない
結論から言うと、仕事が続かなくても問題ありません。合わない職場で頑張りすぎて、心身ともに崩すより退職した方があなたのためです。
仕事を辞めることは逃げではなく、自分を守る行為だと考えるようにしましょう。
HSPの人は、他の人よりストレスに弱く自己固定感が低い傾向にあります。騙し騙しで働き続けると、我慢の限界がきて爆発。うつ病など精神的に病んでしまうと、完治までにかなりの時間を要します。
そうならないためにも、続けるのが困難な仕事は辞めてしまいましょう。とは言っても、続けられるようになりたいですよね。記事の後半でHSPでも仕事を続けられる方法を紹介しています。
HSPが原因で仕事が続かない理由
こちらでは、HSPの人が仕事を続けられない理由を7つ紹介します。
- 人の目が気になりすぎる
- 上司や同僚の些細な言葉で傷ついてしまう
- 自分のペースで仕事ができない
- 光・音・匂いなど刺激に疲れてしまうから
- 自分に合っていない仕事をしている
- 満員電車がつらい
- ストレスを抱えやすい
自分が弱いから、続けられないと責めがち。特に、同僚が同じ環境なのに問題なく働いていると自己嫌悪に陥りやすいです。
「うちはうち、よそはよそ」です。難しいですが、比べないようにしましょう。
人の目が気になりすぎる
HSPの人は、周りの目や評価が気になりすぎていることが多いです。たとえば、いつもより同僚や上司の挨拶がそっけないと「何かしたかも」と不安になります。
気にしないようにしても、気になって仕事に集中できません。周りの人の感情や気持ちを考えすぎて、ストレスが溜まります。
上司や同僚の些細な言葉で傷ついてしまう
上司や同僚の些細な言葉で傷ついてしまうのも、HSPの特徴です。
たとえば、「昨日、〇〇やっていなかったよ」「あー私がやろうと思っていたのに」など本当に些細な言葉で傷ついてしまいます。たまたま忘れただけで、普段はちゃんとできているのに指摘する必要ないのでは、と考えてしまうことも。
上司や同僚は指摘したのではなく思い出したから言った可能性が高いです。それでも、HSPの人は自分を責めて傷ついてしまいます。
自分のペースで仕事ができない
会社で働いていると、自分のペースで仕事ができないことが多いですよね。段取りや優先順位を決めて作業をしているのに、急な対応を求められると疲れたりストレスを感じたりします。
その結果、仕事でミスを連発し自己嫌悪に陥ります。そして、どんどん仕事と自分が嫌いに。
HSPの人は、段取りを決めて自分のペースで仕事ができると能力を発揮できます。そのため、営業職など臨機応変に対応しないといけない職種はあまり向いていません。
光・音・匂いなど刺激に疲れてしまうから
HSPの人は、
- 光
- 音
- 匂い
などに敏感で、刺激に疲れてしまいます。
たとえば、隣の人のタイピング音がうるさかったり、同僚の体臭が気になったりしたら仕事に集中できなくなります。HSPでない人と比べて、五感の刺激がストレスとして蓄積しやすいです。
我体調を崩す可能性があるので、我慢をするのはおすすめしません。可能であれば、リモートワークを中心とした働き方など、自分に合った手法を選択できるといいでしょう。
自分に合っていない仕事をしている
HSPの人だけではありませんが、自分にあっていない仕事をしていると続きません。
- 仕事の問題点
- 無駄な作業
- やりたいことができない
など、納得できない仕事を続けると強いストレスを感じます。その結果、「このままで良いのか」とばかり考え仕事に集中できません。
そのため、古い慣習があり昔から決まったやり方しかできない職場とは相性が悪いです。
問題点を改善できる立場であれば良いですが、変えられないのであれば仕事の意義を見失ってしまいます。
満員電車がつらい
外部からの刺激に敏感なHSPの人にとって、満員電車は苦痛です。自分のスペースが確保できず、人と密着しなくてはいけないから。
特に夏場は、体臭がきつい人が多いですよね。車内で喧嘩があった日は、仕事になりません。
またHSPの人は匂いや音だけでなく、目に入ってくるものにも敏感です。通勤時間帯は、人の出入りも多いです。そのため、目から入ってくる情報量が多すぎて疲れてしまいます。
可能であれば、通勤ラッシュを避けるのがおすすめです。
ストレスを抱えやすい
ストレスを抱えやすく、ストレス耐性にも弱い傾向があります。そのため、特別嫌なことがなくても出社するだけで苦しいと感じている人も少なくありません。
- 満員電車
- 職場の人の多さ
- 返信のスピード
- 電話対応
- 会議でのやりとり
- 飲み会
- 同僚とのランチ
などで強いストレスを感じることも。
業務内容以外で受けているストレスを紙に書いて、可視化しましょう。そして、少しでも改善してみてくださいね。
HSPで仕事が続かないときの対処法
HSPで仕事が続かないときの対処法を、5つ紹介します。一気に全部を行う必要はありません。できる範囲で1つずつ行ってみてくださいね。
- 焦らない
- 無理なくできる仕事を見つける
- 心を休める時間を作る
- カウンセリングなどを受けてみる
- 自己分析を徹底的に行う
それぞれ1つずつ解説します。
焦らない
焦らないようにしましょう。無理して仕事を続ける必要はありません。
とは言っても、お金が心配ですよね。失業手当など社会保険制度もあります。また、傷病手当金も1つの手段です。
焦って仕事を探しても、また続けられない職場で働くことに。
自分に合った職場を見つけるためにも、焦らないでじっくりと探しましょう。自分のペースで動ければ、あなたは素晴らしい能力を発揮できます。まずは、HSPについて理解を深めてくださいね。
無理なくできる仕事を見つける
無理なくできる仕事を見つけましょう。仕事は成果を出さなければいけません。特に、営業職だと数字ではっきりと成果が出てしまいます。
プレッシャーを感じる仕事は、HSPの人には向いていません。成果が出ないと自己肯定感が下がり、ダメ人間だと思うようになってしまうからです。
- 時間を忘れるくらい夢中になれる
- 人の役に立っていると実感する
- 自分のペースで仕事ができる
- 働く場所(オフィス・自宅)など自分で選べる
- 働く時間を選べる
環境が合っています。やりがいを感じる仕事を選びをしましょう。
心を休める時間を作る
1時間ごとにトイレに行く、ランチは1人で食べるなど心を休ませる時間を定期的に取るようにしましょう。
ほっと一息する時間を作ることで、ストレスを発散できます。おすすめは瞑想です。5分でも効果があり、常に外部から刺激を受けている脳を休憩させられます。
坐禅を組む必要はなく、姿勢を正しゆっくり呼吸をするだけでも効果あります。ポイントは、呼吸に集中すること。
考えるのを止める時間を意識して作ってあげてくださいね。
カウンセリングなどを受けてみる
どうしても心が晴れない、自己肯定ができなくて苦しい人は、カウンセリングを受けるのもおすすめです。
HSPの人は、そうでない人より劣っていると考えがちです。生きている価値がないのではと思うことも少なくありません。
うつ病や不安障害を発症する前に、プロのカウンセリングを受けましょう。
人より劣っていないこと、あなた自身についてより知ることで生きやすくなります。
自己分析を徹底的に行う
自己分析を徹底的に行いましょう。
- 長所
- 好きなこと
- 嫌いなこと
- やりたいこと
- 将来どうなりたいか
など、まずは思ったままに紙に書き出してみてください。書き終えたら、どうしてそう思うのかを考えてみましょう。
他人の意見を聞く必要はありません。あなたの幸せと、他の人の幸せは違うからです。
どんな仕事だったらやりがいを感じますか。どんな風に働きたいか明確にしましょう。自分のことをより理解できるようになると、ストレスと感じる場所を避けられるようになります。
HSPが続けられる仕事の見つけ方
次に、HSPの人が続けやすい仕事の見つけ方を紹介します。次こそ、長く働かなくちゃと肩肘を張らずに、リラックスして探してくださいね。
- 転職エージェントに登録する
- 今までの経験から絶対に嫌なことを明確にする
- 仕事を探す基準を変える
- アルバイトやパートから始めてみる
- 副業を始める
一気に頑張らないで、自分のペースで仕事探しを行いましょう。
転職エージェントに登録する
とりあえず、転職エージェントに登録しましょう。様々な職種や求人を確認できるので、仕事を探すときの参考になります。
また、転職のプロの意見を聞くことで不安を解消できることも。
複数のエージェントに登録するのがおすすめです。相性の合う担当者とそうでない人がいるからです。HSPのことをよく理解してくれて、居心地が良い人にお願いするようにしてくださいね。
今までの経験から絶対に嫌なことを明確にする
会社勤めを経験すると、絶対に嫌なことが分かります。明確にすることで、どのような職場で働きたいのか判断できます。
- リモートワークができない
- 働く時間が固定
- 会議が多い
- ノルマがある
- 体育会系の人が多い
- 休日も会社から連絡が来る
- 無駄な業務が多い
- 毎日残業がある
など、嫌なことは人によって異なります。まずは、あなたが絶対に嫌なことを紙に書き出してください。
明確化して、このストレスから逃げましょう。今の職場にいたら避けられないのであれば、退職した方が良いです。
仕事を探す基準を変える
仕事を探す基準を変えてみましょう。就職活動のとき、どのような基準で職探しをしましたか。
- 大手
- 高収入
- 厚遇の福利厚生
- 今後も需要のある業界
など、自分がやりたいことではなくネームバリューなどで決めた人も多いですよね。HSPの人がこの基準で仕事を決めてしまうと、ストレスによって失敗しがちです。
自分が何を仕事に求めているのかを、大切にしましょう。
たとえば、
- 人の役に立つ仕事がしたい
- リモートで働きたい
- 人と交流もしたいけど、1人の時間も必要
- 数字が得意
など自分の要望や適正にあった仕事探しが重要です。そのためには、自己分析がかかせません。
収入は落ちてしまうかもしれませんが、ストレスを減らしやりがいを感じるためにも仕事を探す基準を変えましょう。
アルバイトやパートから始めてみる
正社員は退職するハードルが高いので、パートや契約社員から始めてみるのもおすすめです。
実際に働いてみないと職場の雰囲気は分かりません。また仕事内容も合っているか分からないですよね。
いきなり正社員から始めると、退職するハードルが高くまたノルマなどがある可能性も。
挑戦したいなと思う仕事に出会えたら、まずはアルバイトやパートから始めてみましょう。やりがいを感じれば、自然と続けられます。
一方で、合わないなと感じたらサクッと辞めましょう。他にも仕事は山ほどあります。
副業を始める
副業を始めるのもHSPの人にはおすすめです。この仕事しかないと、固執しないで済むからです。
また、好きなことを副業に選ぶのでストレス発散にも繋がります。色々な生き方を知ることで、選択肢が広がります。
副業が好きで収入も安定してきたら、今の仕事をやめて副業を本業にすることも可能です。
HSPが仕事を続けやすくなる働き方
最後に、HSPの人が仕事を続けやすくなる働き方を3つ紹介します。
- リモートワークが可能な職場で働く
- ひとりになれる時間を確保する
- 頑張りすぎない
詳しく確認しましょう。
リモートワークが可能な職場で働く
自分で働く場所を選べる職場で働きましょう。HSPと一言に言っても、さまざまな型があります。
たとえば、HSS型HSPの人は人と交流するのも好きです。そのため、毎日1人で黙々と作業を続けたり、ルーティンワークをしたりするのが苦手。一方で、いつも誰かと一緒にいるのも苦手でリモートワークのように1人になれる環境が必要です。
その日の調子や気分によって働く場所を選べる職場で働きましょう。
ひとりになれる時間を確保する
1人になれる時間を必ず確保しましょう。大丈夫だと思っても、ストレスが蓄積されると発散するのに時間がかかります。
こまめに1人になる時間を作って、リフレッシュするようにしてください。トイレに行って個室で一息つくだけでも効果があります。
頑張りすぎない
HSPの人は、頑張りすぎてることが多いです。それでも、自己肯定感が低いので満足しません。もっと頑張らないと、と自分を追い込みがちです。
毎晩寝る前に頑張ったことを書くなど、視覚化して褒めてあげましょう。
あなたは十分に頑張っています。みんなミスをします。責めすぎないようにしましょう。
HSPで仕事が続かなくても自分を責めない
仕事が続かなくても自分を責めないでください。ただあなたに向かない仕事だっただけ。
必ずやりがいを感じ、気づいたら長く勤めているという会社が見つかります。
そのためには、自己分析をしっかりと行いましょう。HSPについてよく知り、得意なこと不得意なことなど明確にしてください。
あなたの心が安定したら、素晴らしい能力を発揮できます。焦らずに自分のペースで仕事探しを行ってくださいね。
正社員でなくても、大手の会社でなくても良いです。やりがいを感じて、毎朝働くのが楽しみになる仕事を見つけましょう。