1. 貴方の簡単な自己紹介
僕は長崎県在住で、今年32歳になる男です。前職は、プロスポーツチームの営業をしていました。旧帝大の大学を卒業後、新卒で一部上場企業に就職しましたが、幼い頃からの夢だったスポーツ業界で働くことが諦めきれず、求人を見つけた時は、大企業の恵まれた待遇やキャリアを迷わず捨て、応募することに決めました。
2. 退職した理由
学生の頃、プロスポーツの世界でアルバイトをさせていただいた経験があり、世間が思っているほど華やかな世界ではないこと、内情はかなり厳しく、大企業のようにワークライフバランスなど保てないことは理解していたつもりでした。スポーツクラブでの営業というと、何をしてるの?とよく聞かれますが、端的に言うとスポンサー営業です。
よく皆さんが球場やスタジアムで目にされる、企業広告を集める仕事です。スポーツクラブの運営においては、チケットを販売して得られる入場料収入や、グッズや飲食物などの販売利益と並んで、クラブ経営を支える大きな収入源です。もちろん仕事で楽しい、やりがいを感じるなと思った場面もたくさんありました。
勝利の感度をお客様と一緒に分かち合えたり、自分の仕事が巡り巡って、子どもたちに夢を与えていると感じることができたりすることです。しかし、それ以上につらかったことも多くありました。法外なノルマ必達を言い渡され、いくらそれに向けて受注を重ねても、オーナー企業や上司からはクズ扱いしかされませんでした。
いくら頑張っても1ミリも評価されないばかりか、結局おまえは無能なダメ人間なんだと怒鳴られ、やる気がないなどと、精神論をとなえて馬鹿にされることが毎日何時間も続きました。不毛な会議という名の怒号が飛び交うパワハラにより、営業に出られる時間も、睡眠時間も削られていき、心身ともに限界を超えていました。
そういった苦悩が重なったこともあり、勤続年数4年目で、夢だったスポーツ業界での仕事人生にピリオドを打ちました。月給は手取りで15万程度。もちろん残業代やボーナスはありません。月の労働時間は300時間超えは当たり前。会社に泊まり込み、そのまま朝を迎えることも少なくありません。
定時という概念がもはやないことに加え、残業代が出ないので、残業時間は把握していませんでした。やはり、同年代の友人達が家族を築いていく姿を目の当たりにし、僕もこれではいけない、ちゃんと労働に見合った収入を得られる会社に転職しなければと思ったのが、退職の最大の理由です。いつか家族を持ち、家族との時間も大切にしたい。
そのためには、早めに転職に踏み切らなければと思い、退職願いを出したあの日の決断は、間違っていなかったと確信しています。